コロナ禍の沖縄旅行は楽しめない? リピーターと初訪沖で再訪意向に差

 
緊急事態宣言発出期間中の国際通り。人通りは少ない

 沖縄振興開発金融開発公庫が「コロナ禍における日本人の沖縄旅行に関する調査」(2021年版)の結果を発表した。コロナ禍であっても、複数回訪沖経験のあるリピーターが再び沖縄を訪れたいという意向は高い一方で、初めて沖縄を旅行した観光客の再訪意向は低下している傾向が明らかになった。

 また、併せて発表された「コロナ禍における訪日外国人旅行者の意向調査」(沖縄版)では、アジア・欧米豪の居住者がコロナ収束後に観光で訪日したい国・地域として日本は1位となったが、観光地別では沖縄の認知度はアジアの一部では高いものの、欧米豪では2割程度にとどまった。

再訪希望者がコロナ前の半数以下に

 沖縄への再訪意向についての項目では、リピーターと初来訪者で顕著な差が出た。初めて沖縄旅行に訪れた人が再び沖縄を訪れたいかどうかについて「大変そう思う」と回答した割合は、コロナ禍前の2019年には39.6%だったが、21年(1~9月)には半数以下の13.8%まで低下した。

公庫発表資料より(以下同)

 同じ項目で、2~4回の来訪経験がある人では19年が41.5%に対して21年は45.9%、5回以上の来訪をした人では19年が59.2%に対して21年は60.3%ととなっており、ともに大きな数値の差は見られない。ちなみに、来訪経験5回目以上の地域への旅行は全国的に増加傾向にあるが、その中でも沖縄は特に大きく伸びている。

 21年は沖縄の感染者数が全国ワースト水準で多い時期が続いたため、緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置によって飲食店や観光施設などの営業が制限されたことで、十分なサービスを受けられなかったことが来訪者の再訪意向に影響している可能性がありそうだ。

「沖縄の位置づけが高まっている」

 コロナ禍での沖縄旅行実施前の気持ちを問う項目では、「コロナに対する不安は感じなかった」「心配しても仕方ない」「旅行先の観光地を応援したい」という回答の割合が多かった。旅行後の感想では、沖縄・全国ともに「混雑がなく快適」が特に多く、沖縄においては特に21年夏期の「休業・時短の店舗や施設があり残念」という答えの数値が高くなっている。

 沖縄旅行を望む人たちが今後行きたい旅行タイプとして回答した中で最も多かったのは「海浜リゾート」で、これは前年、コロナ禍前に比べて増加傾向となった。公庫は「コロナ疲れの癒やしやリフレッシュを求める意向が読み取れる」ということに加えて、海外シェアの縮小で国内旅行へのシフトが続いていることから「沖縄県の位置づけが相対的に高まっている」と指摘している。

 これらの結果を踏まえ、公庫は今後「求められる取組の視点」として、①単なる密回避だけではない、快適性の確保も意図した空間的・時間的な分散化②地元も含めた沖縄ファンづくり③観光客が地域や環境への負荷を意識して自律的に行動する「レスポンシブル・ツーリズム(責任ある観光)」の実現の3点を提案した。

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