メディア初公開!建設現場内部へ 1万人収容沖縄アリーナ(上)
- 2020/10/21
- 政治
沖縄自動車道の沖縄南インターチェンジ近くに建設中の「沖縄アリーナ」。最大1万人収容可能なこの施設はこれまで沖縄に無かった規模を誇り、510インチ(約11m×約6m)の国内最大級の映像装置を設置、2021年3月の落成を予定している。プロバスケBリーグ・琉球ゴールデンキングスの新本拠地のみならず、これまで沖縄では楽しめなかった多彩で大規模なイベントが開催できる。地の利を生かして集客域はアジア圏だ。コザ運動公園闘牛場跡地に建設途中の沖縄アリーナ内部では、常時約500人が急ピッチで作業を進める。
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構想策定にキングスやイベント会社も参加
沖縄アリーナは地上6階建て、すり鉢状の構造で、スポーツの試合、コンサート、展示会など用途に合わせて客席や大型ビジョンの配置を自由に変えることができる。
策定段階から、委員として、スポーツ興行者の目線で琉球ゴールデンキングス、県内の音楽イベントなどを多く手掛ける株式会社ピーエムエージェンシーをそれぞれ招いたことも、これまでにない試みだった。本事業を手掛ける沖縄市企画部プロジェクト推進室の山内強室長は「行政だけで作っても良いアリーナはできません」と話す。利用者、興行者、来場者それぞれにとって魅力ある施設を作ろうとさまざまな知見を集約させた。
沖縄アリーナの建設にあたって関係者らは、国内各地に加え、アリーナ文化の先進地・米国のアリーナも視察して回った。重視したポイントは「ホスピタリティ」だ。スポーツ観戦やイベント鑑賞では、座席ごとの購入だけではなく、プライベートな空間を家族や友人で一緒に楽しめるスイート席も30室用意。すり鉢状の八角形構造にしたのは、どの席からでもコートやステージが見やすいようにと、観客の視点に立ったからだ。
体育館と差別化「非日常の空間を」スケートや闘牛も可能
通常、行政が運営する体育館では、限られたスペースでいかに効率良くバレーボールコートやバスケットコートなどを配置するかが重要視されることが多い。市議会でも「バスケットコートは何面作れるのか」などの質問は出てきたという。しかし山内室長は「面積としては3面ぐらい作ることはできます。しかし沖縄アリーナは体育館ではなく、あくまでアリーナとして非日常的な空間を演出するのがポイントです。敢えて『1面しか作りません』とは言い続けています」と“ここにお客さんが集まりたくなるか”という点に重きを置く。