国王と王妃が「お出まし」/首里城復興祭 正殿の復元工事も進む
- 2023/11/4
- 社会
首里城復興祭(首里城祭実行委員会主催)が3日に始まり、那覇市の首里城公園内奉神門前では4日、国王と王妃が「お出まし」する出御(しゅつぎょ)の儀式が執り行われ、今年の国王と王妃を一目見ようとようと多くの人が訪れた。国王と王妃が奉神門前に現れると、集まった人たちから大きな歓声と拍手が沸き起こった。同復興祭の関連行事は5日まで続く。
今年の国王に選ばれている、読谷村出身の渡嘉敷大雅さん(27)は取材に対し、「日を重ねるにつれ、重責を担ったと感じるようになった。1年間、さまざまな行事に参加することになるが、役目をしっかりと果たしていきたい」と述べた。
王妃を務める、沖縄市出身でミス沖縄2019のスピーナ瑛利香さん(29)は「ミス沖縄だった年に首里城が燃えて、とても悲しい思いをした。1日も早い首里城の復元を祈り、王妃の役を果たして復興の⼀助となれればと思う」と胸の内を語った。
また、同日は正殿の復元工事が進められている素屋根の「特別見学ツアー」も開かれ、応募した15人(先着順)が工事の行われている内部を見学した。首里城正殿の復元工事は順調に進められていている。
美ら島財団の職員や、内閣府首里城復元整備推進室の小野悟建設監督官らが同ツアーの案内を務め、工事の進ちょく状況などを説明した。
現場には、正殿復元に使用されるヒノキ、オキナワウラジロガシ、イヌマキなどの加工した木材が積まれ、骨組みをされた正殿の一部は既に組み立てられていた。
職員によると、高い技術を持つ約30人の宮大工が全国から集められ、毎日のように作業を行っており、その他の作業を含めると復元工事に携わっているのは約50人に上る。工事完了は2026年9月30日を目指すという。
工事を統括する小野監督官は「安全第⼀に、目標とする3年後の完成を目指し、早めに工事を進めて県民に喜んでもらいたい」と話した。
(記事・写真 宮古毎日新聞)