島の言葉と文化描く『与那国を通して世界をつなぐ展』開催
- 2022/2/12
- 社会
与那国島をテーマにしたインスタレーション作品を展示する『与那国を通して世界をつなぐ展』が2月11日から与那国町の「DIDI与那国交流館」で、同18日から南城市の「南城美術館」で開催される。イタリア出身の映像作家・アヌシュ・ハムゼヒアンさんと写真家ヴィットーリオ・モルタロッティさんが3年間にわたって捉えた与那国の言語と文化、日常の移り変わりを、音声と写真を組み合わせた空間美術で表現する。
消滅の危機に瀕する「どぅなん」
インスタレーション作品は『L’Isola』と題されており、イタリア語で「島」を意味する。
クリエイターの2人が与那国島に興味を持ったのは「少数言語の消滅」というテーマがきっかけだったという。与那国の言葉である「どぅなん」は日本の中でも消滅の危機に瀕している言語の1つだ。
彼らは島に何度も足を運んで取材を重ね、この言語が日本本土や沖縄の島々とも文化・言語的な差異があることについて認識を深めながら、インスタレーション、映画、書籍といった形で島に暮らす人たちの生活や言葉、文化を記録し、作品を作り上げていったという。
その特徴について2人は「深い青の海、自由に歩き回る馬、忘れられたような廃屋、植物生い茂る森、両端にある2つの灯台、そして軍事基地。これらのギャップに魅了された」と語っている。
作品は既にフランスやイタリアでの展示を行っており、今回の与那国・沖縄での開催は“凱旋展示”となる。さらに、今作の映画版とも言える『ヨナグニ~旅立ちの島~』は4月30日に桜坂劇場での公開を予定しているという。
<展示情報>
『与那国を通して世界をつなぐ展』
【与那国】
場所:DIDI与那国交流館 期間:2月11日(金)~15日(火)17:00~21:00(月曜休館)
【沖縄本島】
場所:南城美術館 期間:2月18日(金)~2月27日(日)10:00~17:00(火水休館)
料金:両会場ともに入場無料(この企画展のみ)
問い合わせ:ムーリンプロダクション 098-996-2898(担当:菅谷)
■関連リンク
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