竹富町長ら6人を官製談合防止法違反で逮捕
- 2022/2/13
- 社会
沖縄県警捜査二課は、2020年に竹富町が発注した「竹富海底送水管更新工事」に関する入札情報を事前に業者側に漏えいしたとして西大舛高旬町長と受注業者ら合わせて6人を官製談合防止法違反などの容疑で13日に逮捕した。
13日、逮捕されたのは、西大桝容疑者(74)の他に、宮古島市の建設会社代表取締役の男(69)、竹富町の漁業の男(75)、いずれも大手エンジニアリング会社・JFEエンジリニアリング社員ら3人。
捜査関係者によると、2020年5月に竹富町が発注した「海底送水管更新工事」の指名競争入札で、西大桝容疑者が兼本容疑者を介してJFEエンジニアリングの岡野容疑者らに最低制限価格を伝え、公正な入札を妨害したとされる。入札はJFEエンジニアリングが6億7288万円で落札。県警は西大桝氏が業者側と複数回にわたり会食していたことを把握しており、内偵捜査を進めていた。
海底送水管更新工事は、竹富島と石垣島を結ぶ4251メートルの送水管を敷設するもの。竹富島や西表島、黒島などの離島からなる竹富町では、生活用水の確保のために離島間を海底送水管でつないでいるが、いずれも敷設から40年ほどが経ち老朽化していたことから近年は更新工事を進めていた。
すでに2018年には水源のある西表島から新城島を経て黒島に至る送水管の更新工事が完了し、談合が行われたとされる、竹富島と石垣島を結ぶ送水管の更新工事が進行中である。さらに西表島と小浜島や鳩間島を結ぶ送水管の更新工事も計画されている。
西大桝氏は1990年に町議会議員に初当選。町議会議長を経て2016年に町長に初当選。20年に無投票で再選を果たしていた。
県警は談合容疑だけでなく、西大舛容疑者と業者の間で金銭などの授受の有無についても調べる方針だ。