変わる琉球コラソン「ワクワクする試合を」 新プロリーグ参入への覚悟も

 

「条件付き」新プロリーグ参入 逆境を力に

主将としてチームを牽引する東江太輝

 コラソンを巡っては、2024年9月に開幕する新プロリーグに参入することが10月に内定した。ただ八つの審査要件のうち、コラソンは男子9チームの中で最も多い3項目で「条件付き」となった。日本リーグ(JFL)は2023年4月頃までに改めて条件付きとなったチームを審査する予定だ。

 コラソンが条件付きとなったのは、3千万円の年会費を毎年遅延なく支払いができることなどを定めた「財務要件」、1,500人以上のホームアリーナを有することなどを定めた「アリーナ要件」、「支援書要件(行政)」の三つ。特に財務要件は、大きな親会社を持たないコラソンにとって高いハードルになっている。

 ただ、チームはそんな逆境を力に変えている。

 「選手側として一番やらないといけないのはチームの強化。プロの世界は甘くないので、勝たないといけない」。そう強調したのは東江主将だ。「集客や財政面はしっかり運営側にやってもらって、僕らはプロリーグになるまでにしっかり力を付けていきたい。勝てばお客さんも増えていくので」と話し、目の前の一戦一戦に覚悟を持って臨む。

今シーズン指揮官に就任し、チームの底上げを図っている東江正作監督

 学生カテゴリを含め、沖縄ハンド界を長らく牽引してきた東江監督も「見てる人をワクワクさせながら、どれだけ勝っていけるかに尽きる。そうすればスポンサーも集まり、感動もさせられる」と力を込める。学生世代では県内の学校が何度も全国優勝し、日本代表選手も数多く輩出してきた「ハンド王国」の沖縄。「沖縄には十分にプロリーグでやっていけるポテンシャルはある。1㎜でもいいから、着実に前に進んでいかないといけない」。足元を見詰めながら、2年後へ向け一歩ずつ階段を上っていく。

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長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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