国際クルーズの受け入れ再開 沖縄へのインバウンド復活後押しに期待

 
那覇クルーズターミナルに停泊する巨大クルーズ

 国土交通省は15日、「ダイヤモンド・プリセンス」で新型コロナウイルスの集団感染が起きた2020年3月以来停止していた国際クルーズの受け入れを再開すると発表した。10月に水際対策が緩和され、クルーズの業界団体がコロナ対策の新たなガイドラインを策定したことを受けた措置。コロナ禍に入る前、那覇港は国際クルーズの寄港が全国一多い港だっただめ、沖縄へのインバウンド(外国人観光客)の復活に貢献することが期待される。

乗客95%以上がワクチン2回接種

 ガイドラインでは、全ての乗組員が3回のワクチン接種を完了し、乗客も18歳以上の人の95%以上が2回接種を受けている必要がある。また5歳以上の乗客は全員、乗船前3日以内に行った抗原検査の陰性証明を提示する。

 船内ではマスク着用を推奨するほか、十分な換気と各所の消毒を実施。陽性者が確認された際の船内隔離の継続は船医が判断する場合は可能とし、隔離期間が終了する前にクルーズが終了する場合は、検閲当局の責任において手配する陸上の療養施設で期間が終了するまで隔離を行う。療養施設の手配が困難な場合は、船内での隔離を継続する。

 15日の記者会見に臨んだ国交省の斉藤鉄夫大臣は「それぞれの事業者等にこのガイドラインをしっかり遵守していただくことで、日本において安心してクルーズを楽しめる環境づくりを行ってまいりたいと考えています」と述べた。

コロナ禍前は那覇港が日本一

 日本船では、12月15日に横浜港を出発してシンガポールなどを巡る商船三井客船の「にっぽん丸」が再開第1号になる見通し。郵船クルーズの「飛鳥Ⅱ」も来年2月、4月に国際クルーズを予定している。外国船も「プリンセス・クルーズ」などが来年頭から再開する予定だ。沖縄の港を経由するクルーズも見込まれている。

 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)の下地芳郎会長はこれに先立ち、10月上旬に石垣市、座間味村と共に国際クルーズの早期再開に向けた要望書を松野博一官房長官に提出していた。

 国交省のまとめによると、世の中が本格的にコロナ禍に見舞われる入る前の2019年の外国船社運航のクルーズ寄港回数は、那覇港の251回が全国1位。2位博多港、3位長崎港と続き、4位にはそれぞれ146回の石垣港と平良港(宮古島市)が入り、沖縄県内の港が多くを占めた。

 2022年度の上半期について、沖縄への入域観光客数は前年同期と比べて2.2倍にまで回復しており、県は水際対策が大幅に緩和されたことで外国人観光客による需要の回復も見込んでおり、クルーズ客の復活はその後押しとなりそうだ。

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長嶺 真輝

投稿者記事一覧

ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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