石垣市長に中山氏4選 コロナ対策や経済振興の実績が評価

 

 27日投開票の石垣市長選挙は、現職の中山義隆氏(54)=自民、公明推薦=が前市議で新人の砥板芳行氏(52)を破って当選、4選目を果たした。陸上自衛隊の配備の是非や中山市政の継続か刷新かが主な争点となっていた。

 選挙結果は以下の通り。
 中山義隆 14,761票
 砥板芳行 12,307票

石垣市役所新庁舎

 2015年に国から正式に打診があった、石垣島中央部・平得大俣地区への陸上自衛隊配備を巡って、住民投票の是非が一つの争点となっていた。砥板氏が住民投票の実施を公約に掲げていたのに対し、中山氏は「国防や安全保障について地方自治体の住民投票で問うのはふさわしくない」として実施の提案をしないことを表明していた。

 中山氏は「脱・コロナ」「景気回復」「子育て支援」を三本柱に、3期12年の実績を前面に押し出した。ここ10年間ほどで、観光客数や観光消費額が約倍増したことや、市民平均所得が197万円から255万円と高い伸び率であったことなどを示し経済振興の強さをアピール。コロナ対策についても県内市町村で最初にPCR検査機器を導入したことや全国トップレベルのワクチン接種率の高さなどが評価されたものと思われる。

 選挙戦では、西銘恒三郎復興大臣・内閣府特命担当(沖縄及び北方対策)大臣、河野太郎内閣府特命担当大臣、片山さつき参議院議員、小渕優子衆議院議員らが応援に入り、政府与党との強いパイプも印象付けた。

 当日有権者数は38,846人で、投票率は70.54%。2018年の前回市長選から3.01ポイント減。期日前投票者数は14,753人(当日有権者の37.97%)で、市長選の期日前投票者数としては過去最多となった。


長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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