「日本語会話ができる」6割 在沖外国人が行政に一番求めること

 

日本語を「話せる」けど「読み書き」に難しさ

 日本語を母語としない外国人にとって、大きく立ちはだかる壁が言葉の問題だ。日本語での会話が「できる」と答えた人は62.2%、「あいさつができる」と答えた人は27.0%で、明確に「できない」と回答したのは3.1%だった。

 その一方で、会話ができる人に比べて日本語の読み書きができる人の割合は比較的下がる。「ひらがな・カタカナ・漢字ができる」とした人は46.2%、「ひらがな・カタカナができる」とした人は26.0%、「できない」とした人は8.9%だった。

 言語習得にはどうしても時間がかかり、個人差もある。日本語が自由自在ではない場合、行政手続きや医療面などでの不利益を被りやすい。外国人の困りごとの多くは言語面に起因するものが多く見られた。

「どこの病院に行けばいいのか分からない」

 質問票による調査の他に行われたヒアリング調査で、ある回答者からは「会話は大丈夫だけど、市役所や病院、税金関係の書類が読めなくて分からない。内容は日本人の友人に聞いている」との声があった。他にも「市役所に外国人向けの窓口がないため情報を探せない。担当者は日本語をちゃんと話してください』と言って取り合ってくれなかった」「体調が悪かったがどうすればいいか分からず、我慢していた。最終的に病院に行った結果、肝臓から石が見つかった」などの声があり、適切なサービスが受けられていない現状がある。

(イメージ)

 実際に病気やけがをした際に困ったことを問う項目(複数回答可)では「どこの病院に行けばいいか分からない」とした人が26.5%にのぼり、病院に行ったとしても「医師とうまくコミュニケーションが取れない」とした人が25.4%だった。

 希望する医療サービスを問う項目(複数回答可)では「母国語の通訳・表記」が31.0%、「母国語で対応可能な病院の情報」が24.9%と、言語面の課題が浮き彫りとなっている。

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