エイサーの「夏の響き」が戻った旧盆 沖縄県内各地で道ジュネー

 
大太鼓はド迫力の音を街中に鳴り響かせる(胡屋青年会)

 沖縄の旧盆にあたる8月10日から12日にかけて、県内各地で青年会がエイサーを踊りながら地域を練り歩く「道ジュネー」が行われた。エイサーは沖縄の盆の行事で、夏の風物詩。新型コロナウイルスでここ2年の開催を見送った青年会も多かったが、ことしはあちこちで野太い太鼓の音が響き渡っていた。地域の人たちや観光客も「待ってました!」とばかりに駆けつけ、スマホ片手に写真や動画を撮影しながら笑顔で沖縄の夏の夜を堪能している様子だった。

 沖縄では旧暦の7月が先祖のための行事を執り行う月で、7日の七夕に墓参りをして、盆を迎える。13日の「ウンケー(お迎え)」で先祖の霊を迎えて、親戚で集まってともにご馳走を食べながら、霊にも供える。そして旧盆3日目となる15日の「ウークイ(お送り)」で霊を送り出す。この間、青年会の若者たちが先祖を無事に送り出すために地域の家々を巡ってエイサーを踊る。これが道ジュネーだ。

女性の踊り手たちの流麗な手付きには目を奪われる(越来青年会)

 エイサーは主に本島中北部で盛んに行われており、とりわけ「エイサーのまち」宣言をしている沖縄市では旧盆期間中は市内各字の青年会が、コンビニやスーパー前の駐車場、個人宅の前などいたる所で演舞を披露している。建物がひしめく街中では、太鼓の音や踊り手衆の合いの手が物理的に間近で大きく響くため、開けた会場で見るのとは段違いの迫力を味わえる。

キレのある動きと太鼓のリズムで集まった人たちを魅了する(越来青年会)

 集まった親戚同士での夕食を終えた後、近づいてくる太鼓と三線の音に誘われて家から出てくる人たちや、移動する青年会の集団を追っかける人たちもいて、市内あちこちで数百人規模の人だかりができていた。最終日のウークイは、深夜まで踊り続ける青年会もある。

 TwitterやInstagramには「3年ぶりのエイサーにたくさんの人!みんな待ってました!」「個の音聴くと夏だなあ」「久しぶりに見た。やっぱりエイサーっていいな」といった感想が多く見られた。

久しぶりのエイサーを求めてたくさんの人たちが集まった(胡屋青年会)
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真栄城 潤一

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1985年生まれ、那覇市出身。
元新聞記者、その前はバンドマン(ドラマー)。映画、音楽、文学、それらをひっくるめたアート、さらにそれらをひっくるめた文化を敬い畏れ、そして愛す。あらゆる分野のクリエイティブな人たちの活動や言葉を発信し、つながりを生み、沖縄の未来に貢献したい、と目論む。

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