ずっときれいな海で潜りたい 水中ゴミ拾い専門店「Dr.blue」の挑戦

 
水中ゴミ拾い専門のダイビングショップ「Dr.blue」代表の東真七水さん

 ひと昔前のパッケージデザインがあしらわれたオリオンビールやアサヒビールのアルミ缶、見たことのない絵柄の海外製の缶詰、そして時間の積み重なりを感じさせる石灰質をまとったコーラの瓶。全て沖縄の海中から拾われたゴミだ。

 「水中ゴミ拾い専門店」というユニークなフレーズを掲げて、ダイビングショップ「Dr.blue」が今年5月にオープンした。代表の東真七水さんは「水中ゴミ拾いはタイムカプセルを見つける“宝探し”みたいで、次世代のマリンアクティビティとして成り立つと思っています」と朗らかな表情で説明する。その目のきらめきからは、東さん自身も心からこの活動を楽しんで取り組んでいることがひしひしと伝わってくる。
 環境問題はともすれば地球規模の大きな話として漠然と受け取られがちだが、東さんの活動を通して、ダイバーでもダイバー以外の人でも目の前の小さなことからアプローチできることが見えてくる。

海底から探して拾い上げたゴミ。デザインに時代を感じる

マリンアクティビティとしてのゴミ拾い

「環境問題ということで伝え方や向き合い方がシリアスになりがちですが、あくまでも楽しくやっていくというのが私の姿勢です」

 そう語る東さんがこの事業を始めたきっかけには「海への恩返し」という思いが第一にある。ダイバーとして海を目一杯楽しんでいたが、その一方で海に対して「何かをしてきたわけではなかった」。純粋に海のためになることをしたいという気持ちはあるものの、海自体に対価を支払うわけにもいかない。そんな中でたどり着いたアイデアが「水中ゴミ拾い」という答えだった。

「最初は海への恩返しのつもりで始めたんですけど、色んなゴミを見つけて集めてるうちにどんどん自分が楽しくなってきちゃって(笑)。だから私としては完全に“エンタメ”なんですよね。そんな実感もあって、海のためになる新しいマリンアクティビティになるんじゃないかと思いました。
 実際にやったお客さんもとても面白がってくれて、帰る時には『またやりたい』って言ってくれる人も多いんです。宝探し感覚で楽しめるので、これからもっとメジャーになってほしいなと思っています」

「Dr.blue」WEBサイトより

 Dr.blueのサービスでは水中ゴミ拾いダイビングを「名人コース」「達人コース」「鉄人コース」とゴミの見つけやすさを基準にした難易度別で設定しており、浦添市牧港、嘉手納町水釜、北谷町砂辺などのポイントで潜る。それぞれのポイントには巨大な土管やバイク、ショッピングカートなどの「レアゴミ」があり、それを確認するのも一興だ。
 参加にはスキューバダイビング教育機関「PADI」のアドバンスドオープンウォーターダイバー以上のライセンスが必要となる。

 東さんのInstagramには、ダイビングで得た“成果”としてのゴミの写真が随時アップされており、面白ゴミ、レアゴミの投稿には様々なリアクションも寄せられる。「ポジティブでポップなゴミ拾い投稿は結構反応がありますね。遊び心を忘れずに…というか単に私が楽しくてやってるだけなんですけど(笑)」

Print Friendly, PDF & Email
次ページ:

1

2

関連記事

おすすめ記事

  1.  10月1日、株式会社プロアライアンスと琉球朝日放送株式会社(QAB)が協同して構築した、…
  2.  「久しぶりー!」「元気だったー!?」と、賑やかな声が飛び交う。10月2日に開催される「沖…
  3.  安室奈美恵、MAX、DA PUMP、SPEED、知念里奈、三浦大知…沖縄発で今現在も大活…
  4.  感染者数は依然として収束を見ないが、「ウィズコロナ」の広がりから徐々に国内からの入域客数…
  5.  サッカーJ2のFC琉球が、いよいよ崖っぷちに追い込まれた。  琉球は9月18日、沖…

特集記事

  1.  敵味方、民間人、軍人、国籍問わず、沖縄戦などで死没した全ての人々の氏名を刻む「平和の礎」…
  2.  2022年“選挙イヤー”の沖縄で最大の政治決戦となる9月11日の県知事選は、米軍普天間飛…
  3.  今年で本土復帰から50年の節目を迎える沖縄。9月11日には14回目の県知事選挙が行われる…
ページ上部へ戻る ページ下部へ移動 ホームへ戻る 前の記事へ 次の記事へ