世界のウチナーンチュの日 沖縄訛りでりゅうちぇるさん「ルーツに誇り」
- 2021/11/8
- 社会
10月30日の「世界のウチナーンチュの日」に、ラテンロックバンド「DIAMANTES(ディアマンテス)」のボーカル・アルベルト城間さん(ペルー沖縄県系3世)と、県出身のタレント・りゅうちぇるさんらを迎えたトークライブが那覇市の沖縄県市町村自治会館2Fホールで開催された。2016年に制定され、今年で6回目を迎えた「世界のウチナーンチュの日」の提唱者である比嘉アンドレスさん(沖縄市在、アルゼンチン出身)は「文化的につながるだけではなくて、将来的にビジネス面でもつながれる段階に来ていると思う」と述べ、「ウチナーネットワーク」をより密接にしつつ、さらに多方面に広げていくことを提起した。
アルベルトさん、カチャーシー初挑戦秘話
会場の様子はライブ配信され、7日までに約1600回再生された。
玉城デニー県知事はビデオメッセージで、沖縄県民が100年以上も前から海外移民を送り出してきた歴史を踏まえて「先人たちは異国の地に根を張りながら、現地の文化を受け入れ信頼を得てきました」と述べた。海外に約42万人いるとされる県系人について「ウチナーネットワークの交流の輪がさらに広がっていくことを願っています」と話した。
プログラムは2部構成。「沖縄とOKINAWAについて学ぼう 2つの故郷を持つ私たち」と題した第1部で、アルベルト城間さんは「(移民1世である)祖父母からは、言葉の壁もあって沖縄についてそんなに多くのことを聞いてはいませんが、歌や踊り、それから『家族はどうあるべきか』などについて、態度で教えてくれていたのだと今となっては思います」と話した。
その証であるかのように、アルベルトさんが沖縄に来たばかりの時、おじに促されてカチャーシーを踊った際には「ペルーにいた時には踊ったことがなかったのに、実際踊ってみると周りのウチナーンチュの中で一番上手かった」というエピソードを披露した。「それはね、とってもびっくりした。なんで僕は踊れるんだと思った。もしかしたら(祖父母のを)見ただけで踊れたのかな」と不思議がった。
この話に呼応するかのように、りゅうちぇるさんも「やっぱり(遺伝的な)血はあるかもしれない」と切り出し「うちの息子も上手です。まさに『青年会で一番カチャーシーが上手い人』みたいな動きをします」と重ねた。
「自分は地球人だと気付けた」
「ペルーでは基本的にペルー人にしか会えないけど、沖縄にはいろんな国の人がいます。これはスゴいことじゃない?」とアルベルトさん。来沖当初は、同じ南米出身者ともどんどんつながっていったという。
「ペルーにいるときは日系人だと言われ、沖縄に来たらペルー人だとも言われていましたが、ある時から『自分は地球人だ』と思いました。それを教えてくれたのが沖縄だった」と振り返ると、司会のくだかまりさんも自らが沖縄とスペインの双方にルーツを持つことから「(自分に)2つの故郷があるということに気付けてからは、ただただ幸せです」と続いた。
りゅうちぇるさん「沖縄はオンリーワン」
東京で人気タレントとして活躍するりゅうちぇるさんは、沖縄を離れたからこそ知ることができた故郷の魅力を語った。