県知事選出馬表明・砂川氏インタビュー「国に依存しない気概を」

 

着実に日米の返還計画を進め「その次は嘉手納以北の返還も」

―辺野古移設問題についてはどのようにお考えですか。

「普天間の問題を解決する中で、今のところ、唯一とは言えませんが実現可能性が高いのが、名護市辺野古への移設事業だと思います。辺野古区やその周辺の住民には負担増という面はありますが、負担に対しては何らかの手当などが必要であり、そのための政府との交渉もやらなければならないと思います」

「(日米間での)SACO合意に基づいた嘉手納以南の米軍基地返還計画がありますから、これを着実に進めていく必要があります。普天間返還は2022年以降のはずでしたが、『以降』という言葉で(解釈を)留めるのではなくて、確実に時期を示す必要があると思います。こういう交渉をすることが大切です。その上で、次の計画にも着手していかなければと考えています。それが、嘉手納以北の返還計画です。市町村の意向なども考えながらしっかりと進めていかなければならないのではないかと思います」

―県職員としての経験を、知事職にどう活かせると思いますか。

「自分の政策の方向性を、ちゃんと(職員に)示してあげることが大切です。抽象的な指示を与えて、できあがってきたものが『自分のイメージと違う』とやり直しになると時間の無駄です。施策についての具体的な話をして、実現に向かえるような姿勢でやっていきたいと考えています」


砂川靖(すなかわ・やすし)

沖縄県総務部行政改革推進課長、同人事課長、同総務統括官、保健医療部長などを歴任し、2021年3月に定年退職。琉球大学法文学部法政学科卒業。1960年4月生まれ。那覇市出身。

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長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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