国へ対策拡充を要請 全国知事会で知事
- 2021/2/7
- 新型コロナ・医療
玉城デニー知事は6日、全国知事会の新型コロナウイルス緊急対策本部オンライン会議に県庁から参加した。国の緊急事態宣言の期間が延長されたのを受け、同会議では感染防止対策の強化や経済支援策の拡充、ワクチン接種を円滑に実施できる体制の確保などを求める国への緊急提言案を大筋で取りまとめた。
同会議で、玉城知事は沖縄県独自で発出している緊急事態宣言の期限を2月7日から同28日まで延長したことに触れ、「引き続き国の対処方針に準じ、不要不急の外出自粛や飲食業などに午後8時までの営業時間短縮、県境をまたぐ往来自粛などを県民や事業者に要請している」と説明した。
その上で、「県内のさまざまな業種で深刻な経済的影響が生じており、その影響は国の緊急事態宣言の対象地域の状況と何ら変わるところはない」と強調。「公平性の観点からも、国の対処方針に準じた対策を講じる地域には、国の緊急事態宣言の対象地域と同様に、中小企業に対する一時金給付などの支援を講じるよう強く要望してほしい」と訴えた。
県は4日、独自の緊急事態宣言を延長するに当たり、2月補正予算案や2021年度予算案でコロナ対策費として1058億円を計上した。中小企業への資金繰り支援など530億円や宿泊を伴う県内旅行の促進に5.3億円が盛り込まれたが、経済界からは飲食店等への時短要請に伴う協力金(1日当たり4万円)のような支援が、他業種にはないことに不満の声も聞こえる。
玉城知事は、6日の会議で「飲食業を対象とする支援策だけでは、経済を維持しながら感染拡大の防止対策を進めることは困難」との認識を示し、幅広い業種への支援拡充を求めた。国の緊急事態宣言の対象となっていない地区の知事からも、同様に国からの財政支援を求める声が多く上がった。
緊急提言では、▽特措法・感染症法改正を踏まえた対応▽医療提供体制や医療従事者の処遇改善▽ワクチン接種体制の確保▽経済雇用対策-など8項目を要望した。持続化給付金や家賃支援給付金を再び支給することや、緊急事態宣言に伴う外出自粛等で売り上げが減少した中堅・中小企業への一時金給付の必要性も訴えている。
そのほか、同会の飯泉嘉門会長(徳島県知事)はワクチン接種を円滑に進めるためとして、「ワクチン接種対策特別チーム(仮)」の設置を今後検討することも明らかにした。
(記事・写真 宮古毎日新聞)