中部病院クラスター 公表遅れで「県から会見中止のメール」県は指示否定

 

 うるま市の県立中部病院(玉城和光院長)で、ことし5月24日から6月17日にかけて、新型コロナウイルスの感染者51人、うち死亡者17人を出すクラスターが発生したことを6月30日、県が公表した。同日の県議会一般質問で、照屋守之氏(沖縄・自民)に対して大城玲子保健医療部長が答弁した。これを受けて県立中部病院は翌7月1日に同病院で記者会見を開き、発生当初から1カ月以上も経った公表について玉城院長は「病院側としては公表の必要があるという認識だった。6月11日にオンライン記者会見をする予定だったが、前日に県から、会見を取りやめるという趣旨のメールが届いた」と説明した。

 一方で県は、中部病院の会見後にあった地元紙の取材に対し「会見をやめさせる意図ではなく、コミュニケーションに齟齬があった」と説明し、隠ぺいの意図を否定した。

 6月30日の県議会一般質問で、大城保健医療部長は「毎日のブリーフィング(記者発表)で発生情報を公開している。病院名や施設の名前では公表しておらず『本島中部の病院で発生した』と公表している」と述べた。結果として、中部病院の名称は発表されていなかったことになる。

 会見には玉城院長、橋口幹夫、前田純子両副院長、感染症内科の椎木創一医師が出席した。会見で玉城院長は「6月8日に、県病院事業局長に対して『公表したい』と報告した」とし「会見取りやめという連絡があって記者会見を開けなかった。現場として隠ぺいという感覚は持ち合わせていない」と述べた。さらに「少なくとも患者自身、もしくは患者の家族には明確に(クラスターのことを)伝えている」と説明した。

 大規模なクラスターが発生した要因について、椎木医師は「院内で振り返りをしている」とした上で①最初の患者が病棟を自由に移動でき、同じ病棟内で複数の部屋に行ける状況だった②病棟でのベッド・患者の移動が多い時期で、二次的な曝露者が想定以上に出た③たんの吸引措置で飛沫やエアゾルが発生した―ことを挙げた。

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