オミクロン株急拡大 沖縄県の飲食店規制に不満続出

 
沖縄県庁

 新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染が急速に拡大し、沖縄県内は1月9日からまん延防止等重点措置(重点措置)の適用期間に入った。

 飲食店は再び営業時間の短縮を強いられることになったが、沖縄県が示した方針をめぐって不満が続出している。感染防止対策を講じている「認証店」よりも、そうではない「非認証店」のほうが協力金が高く設定されているためだ。同じく重点措置の対象となった山口、広島県では酒類の提供を一律停止したが、沖縄県ではこれを認めるという違いも生じている。

 31日までの重点措置期間中に、感染をうまく封じ込めることはできるのだろうか。

「せっかく認証店になったのに」


 重点措置に入り、県の要請に従って営業時間を短縮したり休業したりした飲食店には協力金が支給されるが、酒類提供の可否や営業時間、協力金の額については、県の感染防止対策基準を満たした認証店か非認証店かによって区別される。

 認証店については酒類提供が可能で、営業時間は午後9時まで。支給される協力金は、売り上げに応じて1日あたり2万5千円~7万5千円だ。一方、非認証店は酒類提供ができず、営業時間も午後8時までと認証店より1時間短い。ただ、支給される協力金は1日あたり3~10万円と、認証店より高く設定されている。

 協力金の支給額は国の交付金が財源で、国の通知に基づくものだが、認証店と非認証店の間に違いがあることから、飲食店従事者からは「県の基準に従って感染防止対策をとっているのに、認証店のほうが協力金が低いのは納得できない」との不満が噴出している。読谷村で居酒屋を経営する男性(38)は「せっかく手間ひまかけて、アクリル板を設置したり検温器を購入したりしたのに、この対応はおかしい。認証店を取り消してもらおうと思っている」と話す。

 実際、県の方針案が報じられた6日以降、協力金が低いことを理由に認証店を辞退する動きが相次いでいる。報道によると、8日時点で認証店の返上に関する問い合わせが100件以上寄せられた。県はホームページに「認証店の辞退を希望される事業者の方へ」との案内を設け、14日までの連絡を呼び掛けている。

沖縄県のホームページより
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