自店HPで他店商品販売 コロナ禍 助け合いの連鎖 ブエノチキン浦添
- 2021/1/29
- 食・観光
県産若鶏の丸焼き専門店・ブエノチキン浦添を運営する「世界のブエノチキン合同会社」(浦添市、浅野ブエコ朝子社長)は、長引くコロナ禍よる営業不振から同業の飲食店をサポートしようと「美味しいトリくみ大作戦」と題して、他店の商品を自店のネットショップにて販売している。多い時には約20万アクセスが集まる月もあるなど高いネット集客力を強みに、店舗同士の横のつながりで助け合うのが狙いだ。
「みんなが苦しい時に自分たちだけが安定した売上を立てていても幸せじゃない」というブエコ社長の想いから始まった同プロジェクト。提携店舗は定期的な現金収入を得ることができるなど、事業継続に一役買っている。
広げた人気がネットショップの影響力に
ブエノチキン側がまとまったロット数を卸値ではなく売価で買い上げ、在庫リスクごと抱え込む。利益は全て提携店舗に渡る。購入者へは自社商品と同時に梱包するので追加の送料は発生しない。
コロナの時代を迎えて、飲食業界も宅配やウェブを活用した多角的な収益モデルの構築に迫られている。しかし経験やノウハウに乏しい店舗も多く、新規事業を立ち上げても軌道に乗せるのまでに数年単位が掛かってしまう。集客が好調なブエノチキンのネットショップには同店とのコラボ商品が並び、新たなファン層獲得にもつなげる。
好調なネットショップ事業の秘訣は何か。ブランドイメージの構築やSNSでの効果的な発信はもちろんのこと、大切なのは「対面でのコミュニケーション」だという。
ブエコ社長は「SNSにおいて写真のセンスが大事といえばそうなんですけど、今はアプリの力を借りるとセンスの部分はある程度取り入れることができます。でも‘映え’はあくまで表面のもので、商品の本来の魅力を伝えるのが本質だと思うんです」と話す。