「県外でも泡盛を広めたい!」でも東京市場で泡盛はどう見られている?
- 2020/9/26
- 経済
泡盛の総出荷量は、2004年をピークに15年連続で減少し続けている。
地域別でみると、2019年の出荷量は前年と比較して県内が5.83%も減ったのに対し、県外は0.54%の減少にとどまる。右肩下がりの泡盛の出荷量の減少を食い止めるには、県外への出荷を増やすことが近道と言えそうだが、県外への出荷量は全体の17%程度と小さく、沖縄以外ではメジャーなお酒とはいいがたい。かたや業績が好調な九州各県の焼酎メーカーは、6割が県外に出荷しているという。
どうすれば、泡盛の県外出荷を増やすことができるのか。県外における泡盛普及を推進している、菊之露酒造株式会社東京営業所の高良剛史さんに聞いた。
やれることは沢山ある。酒の多様化進むなかどう選択してもらうか
−泡盛の市況について、どう捉えていますか?
県内外問わず、泡盛の出荷減、消費減は続いています。
どの泡盛メーカーも危機感はあると思います。特に主要顧客である、40代~60代が高齢化する中、若者世代を獲得できていない事が課題になっています。みなさんの周りでも、「泡盛飲みたい!」と言っている若者は珍しくなっているんじゃないでしょうか?
でも、悲観はしていません。大切な事は、今後業界全体でどう泡盛を推進、展開していくかです。
特に県外ではこれから広めていくことができると思っています。私の勤める菊之露酒造でも、やれることはまだ沢山あります。
ハイボールやチューハイなど、店頭に並ぶお酒の種類が増えている中で、今後泡盛をどう選択してもらうかが重要だと思っています。
まだ明確には決まっていませんが、県内外ともにホームページやSNS、各種イベントなどを通じてお客様とのコミュニケーションを積極的に取りたいと考えています。既存のファンも大切にしつつ、20代~30代など新たな層にも興味関心を持って頂けるような発信をしていきたいです。