「県外でも泡盛を広めたい!」でも東京市場で泡盛はどう見られている?
- 2020/9/26
- 経済
泡盛をロックで飲む県外 知名度不足の解消が必要
−県外特有の課題はありますか?
とにかく知名度が低いことですね。
沖縄では、泡盛を知らない人は少ないと思います。有名メーカーの泡盛なら飲んだことがあるという人も多いですし、居酒屋や小売店などどこでも見かけます。
一方県外では、泡盛が置いているお店が本当に少ないです。私は1年前から東京で泡盛販売をしていますが、居酒屋や小売店をはじめ、沖縄料理屋以外で泡盛を見かける機会がとても少ない事に驚きました。
また、泡盛は知っていても、菊之露、残波、久米仙など、色んなブランドがある事はほとんどの人が知りません。ブランドごとの違いは意識されずに、まとめて「泡盛というお酒」として把握されています。
もちろん、中にはコアなファンもいます。
例えば沖縄好きが集まる泡盛同好会があります。東京、北海道、京都など地域毎に開催されており、500名くらいの人が集まります。私も何度か参加したことがありますが、やっぱり泡盛が愛されているのを見るのはとても嬉しいですね!現在は新型コロナウイルスの影響で開催中止になっているようですが、再開される日が待ち遠しいです。
−県外の人は泡盛をどのようなシーンで楽しんでいますか?
県外での泡盛のイメージは、とにかく度数が強いお酒。そして驚くことに、ロックで飲む人も多いです。沖縄でも、ロックで飲む人はほとんどいないですよね(笑)。そのせいか、飲みにくいという印象を持っている人も多いようです。
そんなイメージもあり、沖縄料理を食べる時など限られたシーンでしか選ばれていないように感じています。
泡盛は、水割り以外にも、ジュースや炭酸、コーヒーで割って飲んでもとても美味しいです。県外でも、もっと色んな飲み方を広げていければ、泡盛の印象も変わると思っています。弊社でも最近は泡盛のリキュールなども販売しています。多様な飲み方を普及させ、たくさんの人に色んなシーンで飲んでもらうことで、課題である泡盛の知名度不足を解消していきたいです。
−県外でも、消費量の変化など新型コロナウイルスによる影響はありましたか?
自粛要請の影響もあり、やはり飲食店での消費は落ちています。一方、家庭で飲む人の需要が少し増しています。沖縄に行きたかったけどやむなく断念した人に「せめて沖縄の気分を味わいたい!」と選んでいただいたようです。