沖縄の景況「持ち直し」維持 日銀那覇9月

 
2022年9月の県内金融経済概況を説明する日本銀行那覇支店の飯島浩太支店長=7日、日本銀行那覇支店(那覇市)

 日本銀行那覇支店(飯島浩太支店長)は7日、2022年9月の県内金融経済概況(主要指数は7月)を発表し、3カ月連続で「厳しい状況にあるが、持ち直している」との判断を維持した。飯島支店長は「観光需要やサービス消費を中心とした回復傾向が維持されており、経済活動の持ち直しは続いている」と説明した。個別項目では、公共投資以外は前月からの判断を据え置いた。

 公共投資は、昨年後半ごろから公共工事保証請負額の増加傾向が続いていたものの、水準がかなり高くなり、増勢が鈍化したことを踏まえ「緩やかに増加している」から「高めの水準となっている」に判断を変更した。

 個人消費では、百貨店・スーパー販売額(全店舗)の7月は前年比9.1%増加。食料品販売の堅調さが続き、外出機会が増える中で衣料品や雑貨の販売に継続して動きが見られたという。

 観光では、7月の入域観光客数が前年比142.7%増と2.4倍に増加し、新型コロナの影響が生じる前の19年比ではマイナス4割弱となり、前月の約5割からマイナス幅をさらに縮小させた。

 7月の主要ホテル客室稼働率は、新型コロナ感染拡大以降で最高となる65.1%まで上昇した。一方で、6日までに報告があった8月の速報値は60.8%となった。8月上旬から感染者数が増加したことで、団体旅行のキャンセルなど宿泊予約のペースが鈍化したことが影響し、7月と比べて若干低下する見通しという。

 飯島支店長は主要ホテルの稼働率について「高水準の稼働率となっており、今年の1月から2月にオミクロン株が拡大した時のような大幅な悪化には至っていない」と述べた。

 先行きについては「基本的には感染状況は波を繰り返しながらも、感染症への対応と、経済活動の両立が進んでいく下で、県内経済の持ち直しは続く」との見解を示した。

 一方で、見通しの不確実性は大きいとして、リスク要因について▽感染症の動向が経済に与える影響▽ウクライナ情勢などの影響を受けた資源価格の上昇が経済や物価に与える影響-の2点を挙げた。

 飯島支店長は、サービス消費を中心に、これまで抑制されていた需要が顕在化する『ペントアップ需要』への期待感を示した上で「沖縄経済が大幅に落ち込むとは考えていないが、資源価格の上昇は、企業収益や家計の実質所得への下押し圧力になるので、その影響については注視する必要がある」と語った。

(記事・写真・図 宮古毎日新聞)

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