水道なしで手洗い除菌 循環型ポータブル手洗いスタンド「WOSH」

 

 水の処理装置製造と開発を手掛けている東京都の「WOTA」は、水循環型ポータブル手洗いスタンド「WOSH」の説明会を那覇市内で開いた。WOSHはタンク内の水を循環再生処理をすることで、水道がなくとも使用できるのが特徴。動力源は電気で、家庭用電源が確保できれば稼働できる。WOTAセールスマネジャーの渡邊賀括さんは「多くの観光客が訪れる沖縄で、今後どこでも手洗いできるように広がってほしい」と話す。

20Lで500回衛生的な水を供給

 WOSHには約20Lの水をタンクに入れ、使用した水の98%以上を除菌して循環させ500回程度の手洗いが可能。ハンドソープも用意されている。
 浄化は膜ろ過、塩素添加、紫外線照射の3段階の再生処理機能を搭載している。浄化フィルターに負担がかかる汚れた水は廃水として処理するなど、常時AIとセンサーで水質が制御・管理される。飲料水としての使用は想定していないが、水質についてはWHOの飲料水ガイドラインや各国の飲料水基準に準じた衛生的な水を再生できるという。

 水をセットした状態での重さは約100kgで、素材にドラム缶を使うことでコストを抑えながら、今後の大量生産も見据えている。稼働に必要な電気は100Vの家庭用電源で、蓄電池でも動かすことができるため、災害時の活用も可能だ。

 運用・手入れは、水を入れる以外にフィルターを交換する作業が必要となるが、ワンタッチで簡易的にできるほか、AIが交換時期を通知する機能も備えている。
 「導入している飲食店では、高校生のアルバイトでも簡単に取り替えています」(渡邊さん)

水循環型ポータブル手洗いスタンド「WOSH」
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