電気料金で沖縄県独自の支援延長要請 経済団体
- 2023/8/30
- 経済
沖縄県経済団体会議(石嶺伝一郎議長)は29日、沖縄県が国と連携して行っている電気料金の負担軽減策を12月まで延長するよう、県に要請した。一般家庭などの「低圧」、企業などの「高圧」、大型工場やホテルなどの「特別高圧」いずれの契約形態でも支援継続を求め、県経営者協会の金城克也会長が玉城デニー知事へ要請書を手渡した。
沖縄電力(本永浩之社長)は昨年11月、燃料価格の高騰を理由として、政府へ電気料金の値上げを申請した。政府は今年5月、同社の申請を認可して値上げ幅を一般家庭で約33.3%とし、値上げは、翌月1日の使用分から適用された。
県はこれに対し、国と連携した独自の支援を6月から施行。標準的な一般家庭で、1万1085円まで上昇すると予測されていた電気料金を、同支援と全国一律の国による支援により、8485円(値上げ幅171円)まで抑え込む見込みとなった。
一方、その後に燃料価格は下落。国や県の支援策を経ると、電気気料金は実質3カ月連続で値下げとなった。県経済団体会議では、同支援が県民生活や県経済にとって、大きな負担軽減となっていると高く評価している。
しかし、同支援の期間は、当初6月使用分から9月使用分までとされており、それ以降は継続が決まっておらず、不透明な状態が続いている。
金城会長は、玉城知事に対し、「電気料金の値上げは、大きな影響が懸念されていたが、手厚い支援により負担が軽減し、県経済の回復を大きく後押ししてくれた」と、県や国の施策について謝辞を述べた。その上で、「県経済の早期回復を確実なものとするために、同支援を延長してほしい」と求めた。
これに対し、玉城知事は「県民生活や県経済に対する下支えを引き続き行うことはやはり重要。10月以降の支援継続に向けてしっかり検討を行っていく」と応じた。
継続となった場合の支援額について、同会議の担当者は本紙の取材に対し「金額について、まだ確定しておらず、今後県が決定する」と述べるにとどめた。
(記事・写真 宮古毎日新聞)