ちゅらグルメ×オリオンビール 飲食店応援プロジェクト

 
ちゅらグルメ 沖縄ニュースネット

「新型コロナウイルスが終息しても、テイクアウトを続けるという声もある」

 そう話すのは、沖縄県内の飲食店情報「ちゅらグルメ」を運営する、株式会社バンズプラス代表取締役・下地正浩氏。

 緊急事態宣言が解除になった今もなお、飲食店経営には課題が山積みだ。営業再開したものの、ソーシャルディスタンス確保のため稼働席数に制限をかけたり、観光客向けに営業していた店舗に至っては、未だ営業を再開できずにいる店舗もある。

 そんな飲食店に向けて、ちゅらグルメとオリオンビールがタッグを組み、自粛期間中から現在にかけて、飲食店応援プロジェクトを実施している。

飲食店とユーザーを繋ぐプロジェクト

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 プロジェクト第一弾として実施したのが「テイクアウト&デリバリー特集ページ(まとめサイト)」の作成だ。掲載料は無料でのリリースだった。

 プロジェクトの発端はオリオンビールからのオファーだった。とにかくスピード重視で一緒にやれる企業を探しているとのことで、元々ちゅらグルメページの中でテイクアウト特集を組んでいたこともあり「速さはお約束できます」と即答。

 オリオンビールからオファーがあった時の心境を、ちゅらグルメ編集長・下地友香氏はこう語る。

 「私たちも売り上げが下がっていた時期ではありましたが、普段お世話になっている飲食店に恩返しがしたいという気持ちと、私たちがやらないと誰がやるんだろう、という気持ちがあったので即決しました。へこんでいる場合じゃないなと」

 下地氏は飲食店に営業するだけではなく、自らも食べ歩きを趣味としているため、ユーザー側の心理にも寄り添うことができたことも企画が盛り上がった要因となったのだろう。バリエーション豊富なテイクアウト商品を取り揃え、エリア絞り込みや検索機能を実装するなど、ユーザーの利便性にも考慮された”自粛時の楽しみ”に繋がるサービスとなった。

▼テイクアウト&デリバリー特集ページ

https://www.churaguru.net/special/take-out/

 また、第二弾にはオリオンビールの商品が当たるハッシュタグキャンペーンを実施した。キャンペーンの内容は、ハッシュタグ「#わったーエール飯」を付けてテイクアウト&デリバリーメニューの写真をインスタグラムに投稿するというもの。投稿者の中から抽選で100名様にオリオンビール商品24缶入り1ケースが当たる。

 応募のしやすさに加え、お客の「飲食店に貢献したい」気持ちを表したハッシュタグが功を奏し、多くの投稿数獲得に成功した。応募期間は2020年5月31日まで。

▼ハッシュタグキャンペーン

https://www.churaguru.net/news/gnews.aspx?news=16068

 第三弾に実施したのが「支援パッと来る」。こちらは「目標金額設定のないクラウドファンディング」のようなもので、登録されている店舗から応援したい店舗を選び、支援金を選択(一口2500円〜)すると登録メールアドレス宛に振込先が送られてくる。そこに振り込むことで支援が完了するサービスだ。サービス料は無料。支援したユーザーは後日、支援した金額に10%プラスされた金額分の飲食を楽しむことができる。

 今回の自粛において「好きな飲食店がなくなったらどうしよう」「行きたいけど自粛しないといけないから行けない」と、もどかしい気持ちを抱えた人は多いだろう。筆者もそのひとりだったため、実際に「支援パッと来る」を利用してみた。送金までのフローがとても分かりやすく、ほぼ説明を読まないまま感覚で進めることができたのがよかった。即入金されるらしく、店舗オーナーからその日のうちにお礼の連絡をいただいた。(※知人だから連絡先を知っていたわけであり、返信機能はない)

▼支援パッと来る

https://shienpat.com/

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 テイクアウトを集結させる場づくりと、より盛り上げるためのハッシュタグキャンペーン、そして金銭での支援が遠隔で行える支援サービス。どれも飲食店側の気持ちだけでなくお客側の気持ちも考えられて、飲食を取り巻く全てに対する熱意を感じた。

今後変わるテイクアウト文化

 記事冒頭にも書いたが、店舗によっては新型コロナウイルスが完全に終息したとしてもテイクアウトを続ける予定だと話す飲食店オーナーも増えているそうだ。

 今後は沖縄観光というハードルがどのような高さになるのか検討がつかないと考える店舗・企業も多く、企業によっては事業部を立ち上げていたり、逆にテイクアウト力を入れていこうという店もあるのだという。

 多くの比率を観光客やインバウンド観光客で担っていた店ほど、そういった傾向は強いらしい。また、この逆境がメリットになった店もあるという。県外観光客だけをターゲットとしていた店舗が、県民需要に目を向けたことで新たな客層を開拓できたのだ。

 今後、グルメイベントの開催なども難しくなっていく中、できることを模索していると編集長の下地氏は語る。今現在行なっている第三弾のプロジェクトだけでなく、「謎のビール」プレゼントキャンペーンや東海北陸地域の沖縄料理店デリバリーページのリリースなど、県外に住む沖縄ファンに向けた施策も企画中だ。今後はWEB版グルメグランプリも検討したいと話した。

 最後に、飲食店を利用するユーザーに編集長の下地氏から一言いただいた。

「沖縄の飲食店を支えるのは、わたしたちの注文です。それぞれ三密を避けて、ルールを守りテイクアウトなどでひとりひとりが、できることから飲食店を応援してほしいです」


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