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金融知識でトラブル回避 SMBC CFが北谷高でセミナー
- 2022/11/2
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カードローン事業などを手掛けるSMBCコンシューマーファイナンス株式会社(本社:東京都)は、金融トラブルに巻き込まれないように正しい知識を身に着けてもらおうと、沖縄県立北谷高校で3年生を対象に「PROMISE 金融経済教育セミナー」を10月26日に開催した。高校生は、名義貸し、アルバイト詐欺、悪質なマルチ商法といったトラブルの事例や、それらへの対応策などを学んだ。
若年層に多いお金のトラブル
講師は同社那覇お客様サービスプラザの安田航佑さんが務めた。北谷高校では2週にわたるセミナー開催で、前週はローンやクレジットカードについてのセミナーがなされた。
安田さんは、民法改正で今年度から成年年齢が引き下げられ、18歳になると親の同意が無くても各種契約を行えることから「金融の知識や社会経験の少ないみなさんが狙われやすいです。『自分は大丈夫だ』と思っていても、悪意のある人はあの手この手で勧誘してきます」と注意を喚起した。同社が行った調査によると、10代学生で詐欺などのお金のトラブルに遭ったことのある人は9人に1人に上るといい、高校生にとっても身近な問題であることが分かる。
名義貸し「即答しないで」
第三者に頼まれて、自身の名義でカード会社と契約する「名義貸し」も、若年層の被害者が多いという。困っている人を助けたいという親切心や、親しい間柄ゆえに名義を貸してしまうことがあることを指摘し「関係性を壊さずに断る」という方法を生徒と共に考えた。
安田さんは①頼まれても即答せずに、立ち止まって考える②お金を貸す以外の方法を考える―の2つのポイントを伝授。「この人を『助けたい』と思って(名義貸しで)お金を貸しても、のちのち人間関係が崩れることがあります」と話した。
アルバイト詐欺「自分が加害者になる可能性」
アルバイトと称して金融会社からお金を借りさせて、その金銭をだまし取る「アルバイト詐欺」も、被害者の大半は若年層だという。「消費者金融会社でカードを作ったら報酬を支払う」などの誘い文句で被害者にカードやローンの契約をさせた後で、「借りたお金は返済しておく」として実際にはカードや現金をだまし取る手口だ。
安田さんは「カード会社からお金を借りるというアルバイトは存在しません」と2回繰り返して強調し「実際に私がカード会社に勤めているので断言できます」と説得力を持って話した。さらに「“アルバイト料”が高額で人を紹介したくなるので、友だちを巻き込んでしまう可能性があります。自分には悪気が無くても加害者になってしまうことがあります」と注意を促した。
セミナーを受けた同校3年の浦川里穂さん(18)は、今回のテーマに上がった名義貸しやアルバイト詐欺のみならず「ネットでの買い物を結構するので、詐欺には気を付けようと思います」と、自分の身近なところからトラブル回避を考えた。
金融リテラシー向上の取り組みとして
同社は金融リテラシー向上への取り組みとして、2011年からセミナーを実施している。受講者は主に高校生や大学生で、昨年には累計受講者数が120万人を突破している。沖縄県内の高校では、昨年度は約25校でのセミナー実績がある。