オリオン工場がCO2の36%削減へ 沖電の再生可能エネ電力で
- 2022/2/28
- 経済
オリオンビール株式会社は2月22日、循環型産業と低炭素社会の実現に向けて、二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロとする沖縄電力の法人向け電気料金メニュー「うちな~CO2フリーメニュー」を契約したと発表した。これにより、オリオンビール名護工場は、2019年と比較して年間約4600トン、全排出量の約36%を削減する見込みとしている。
発電の際に、石油や石炭、天然ガスといった化石燃料ではなくクリーンエネルギーを使用した電力を企業が契約・使用することで、契約企業が生産活動などで排出するCO2量を全体として相殺し、実質的に削減することができる。「CO2排出量ゼロ」の環境価値分を料金に上乗せする。料金については個別に協議する。
クリーンエネルギーには、太陽光や風力、木質バイオマス(枝、葉、樹皮などの残材)など沖縄県産の資源を活用する。メニュー適用によって削減できる年間約3500トンのCO2は、約40万本の杉の木が1年間に吸収できる量と同等とされており、本来それに必要な面積は沖縄電力によると「沖縄セルラースタジアム那覇の約30個分」だという。
同メニューを契約した企業のメリットとして、地球温暖化対策推進法でのCO2削減目標の達成や、環境に優しい企業としてのイメージ戦略などにつなげることができる。
オリオンビールはこれまでにも、ビールの製造過程で出る麦芽粕などの廃棄物を100%資源化するなど、環境に配慮した取り組みを進めてきた。同社は「『人を、場を、世界を、笑顔に』の願いのもと、低炭素化社会・循環型社会の実現に努めていく」としている。