新世代、世界のウチナーンチュ 6)バンコクで旅行業管理職・中里姫さん

 
ドバイでエミレーツ航空の日本人同期と(左から2人目)

 ドバイで感じたのは強烈な暑さ。50度にもなる気温にも関わらずイスラムという宗教上、肌を露出できないことが苦しかった。沖縄で水着にワンピースで過ごす日々も多かったので慣れるまでに時間がかかった。 「沖縄で長く暮らした私にとってお酒が禁止されていたり豚肉を食べられないことがこんなにも辛いことかとショックを受けた」。そのため、中里さん自身は、数少ない非イスラム信者用のスーパーで豚肉を買って自炊して食べていた。ドバイでは日本人の少なさに度々寂しさを覚え、日本人を見るだけで嬉しく頻繁に声をかけてしまったこともあった。

タイの旅行会社に転職

 ドバイで3年間働いたあと、タイに本社を置くアメリカのオンライントラベル大手会社にて働く機会を得る。タイは日本人や日本食も多く、何度か旅行で訪れた際にとても住みやすい環境だと天国のように感じていたこともあり、移り住むことを決めた。中東では豚肉が簡単に食べられないなど様々な制約から沖縄が恋しくなることがあったが、タイは海、山、川、そして大都市バンコクとなんでも揃う魅力に溢れた国。なんでもあるからこそ様々なライフスタイルを自分で合わせることができるのも魅力だと感じている。高級なセレブ的なもの、または観光で素敵なところも沢山あり、また自然に囲まれてそれだけで幸せだと感じることができている。

 「タイではマイペンライという言葉がある。これは沖縄の『なんくるないさー』と似た表現でこの言葉や文化の節々から沖縄の文化と似ているところがたくさん見られる」。沖縄と共通する点も教えていただいた。

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