「まん延防止」認められず 緊急事態宣言3カ月に
- 2021/7/8
- 新型コロナ・医療
政府は7日、沖縄県に今月11日までを期限に発令していた緊急事態宣言を8月22日まで延長する方針を固めた。玉城デニー知事は7日、県の対策本部会議で12日からは「まん延防止等重点措置」に移行するよう求めることを決定して国に要請したものの、認められなかった形となった。県は8日、宣言の延長を受けた対処方針を決定する。
県内は、5月下旬から緊急事態宣言の対象となっている。当初は6月20日が期限だったが、7月11日まで延長となり、さらに再延長されることから緊急事態宣言が3カ月にわたり継続することになる。
これまで、県は医療従事者で構成する専門家会議や経済界との関係団体会議を開催。専門家会議も、まん延防止等重点措置への移行を提言していた。県内では、新規感染者数が一時より大幅に減少したものの、下げ止まりの傾向も見られている。
玉城知事は、政府の判断が出される前に行った会見では、医療従事者や経済界との会議での意見を踏まえ「(政府でコロナ対策を担当する)西村康稔経済再生担相にしっかりとお伝えしたい」との意向を示していたが、夏の観光シーズンを控えて政府と県の判断が分かれる形となった。
政府の判断を受け、玉城知事は8日、記者団に対して「(政府にも)緊急事態が続くと、県民や事業者の方々は非常に厳しいということで、一旦は息継ぎという意味で、やや強めのまん延防止という形で一旦体制を立て直すということをお願いしていたが、依然として厳しいという判断で、(政府は)そのように見ているものと捉えた」と述べた。
また、「8月22日までというのは、ちょっと長いと正直思う。8月8日あたりまでの延長は、あるかもしれないというのは想定の範囲ではあったが、それよりも長い日数になった。東京などでも感染がリバウンドしているので、そういう意味でも沖縄に影響してしまうのではないかということを考えたのではないかなと思う」と語った。
(記事・写真 宮古毎日新聞)