店舗名公表に休業要請…「仕方ない」状況はいつまで続く 4度目の緊急事態宣言

 
緊急事態宣言が発出される前の「国際通りのれん街」前

「公表されたのは仕方がなかったと思います。僕らも協力したくなくてしなかった訳ではありません。でも従業員の生活や給与を保証しなければならない状況でした」

 県が22日、まん延防止等重点措置に基づき、初めての措置命令を出して店舗名を公表したうちの1店舗の男性店長は、数人のスタッフと休業準備をしながら取材に対してこう答えた。店内は数十席の規模で、ある程度の人数のスタッフの確保も必要なため「この席数だと、協力金の額では間に合いません」と続ける。協力金の支給は手元にくるまで数カ月かかってしまうため、それを待つ余裕はない。
 協力金を受け取った店舗には、2月申請分がやっと今入り始めている状況だという。「先の見えない協力金を当てにして経営はできないので、やっぱり日銭をどうしても稼がないといけません」

酒類狙い撃ちに募る不信感

 4度目の緊急事態宣言が発令された5月23日。

 国際通り近辺では、「休業」の文字が記された張り紙をしてシャッターを閉めている店が多く、観光客とみられる人たちがまばらに歩いている程度で、人出もかなり少なかった。ゴールデンウィーク以降、県内の感染者数が1日に200人を超える日も出始め増加の一途をたどる真っ只中ではあるが、これまでも時短営業の制約が続いていたこともあり、関係者の多くが大きな疲労感と倦怠感を覚えていることは否めない。

 そうした中での行政処分としての店舗公表と、緊急自体宣言による酒類提供店への休業要請だ。飲食関係者には、酒類の提供を狙い撃ちで制限する行政が根拠やロジックを明確に示さないことに対して不信感を募らせている人も多い。「仕方ない」という言葉をいつまで言い続ければいいのか。

すっかり見慣れてしまった臨時休業の張り紙

 前出の居酒屋の店長は、今回の県の休業要請について「判断としては正しいと思います」とする一方で「どうしても後手後手だなという印象があります。GW前に沖縄への人の往来を予測していたのであれば、その前にしっかり対策しておくべきだったと思います」と苦言を呈した。

「やったこととしては結局(緊急事態宣言ではなく)まん延防止等重点措置止まりでした。どうしても一定の方々は沖縄に来るでしょうし、仕方がない結果でしょう」

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