高齢者向けワクチン7月頭までに全て届く 自治体の取り組みが鍵

 
写真はイメージです

 新型コロナ感染症対策の決め手がワクチンの接種であることは今さら論を待たない。逼迫する医療の改善にもつながる。政府は7月末までに65歳以上の高齢者すべての接種を終えることを目標に掲げ、その実現に躍起となっている。

 各地で予約をめぐる混乱が伝えられ、「打ち手」となる医療関係者の不足も指摘されているが、それでも県内の各自治体とも急ピッチで接種を進めている。それならば、肝心のワクチンは十分に足りるのだろうか。7月末までの目標を掲げようにも、ワクチンが確保できていなければ、どうしようもない。

 HUB沖縄編集部では政府の市町村別配分計画を独自に入手した。それをもとに、沖縄県内の41市町村にどのくらいの量がいつ届けられるのか、まとめたのが以下の表である。なお、いずれも市町村向けのファイザー社のワクチンについてまとめたものである。

高齢者向けワクチンの配分

 政府による高齢者向けのワクチンの配送は、4月5日の週から開始され、8つのクールに分けて実施される計画となっている。すでに今週までに第5クールが終了している。

 県内の市町村のうち人口が最も多い那覇市には、第5クール終了までに42,120回分のワクチンが配送された。これは同市のすべての高齢者が2回接種するのに必要な14万8184回分のうち、28.42%に相当する量である。この他に、人口が2番目に多い沖縄市では、16,770回分が配送された。同市の高齢者が2回接種するのに必要な量の29.10%をカバーする。沖縄本島にある9つの市では、カバー率はいずれも3割前後から4割ほどである。なお、先日、冷凍庫の閉め忘れでワクチン150回分を廃棄するミスがあった豊見城市では、5,850回分がすでに配送された。5,850回分のうちの150回となれば、すでに配送された量の2.5%ほど。その貴重さはあらためて言うまでもない。

 県内11市の中でも先島地域の宮古島市と石垣市にはすでに多くのワクチンが配送された。その量およびカバー率は、宮古島市でそれぞれ15,600回分と54.62%、石垣市で14,040回分と65.88%に上る。先島地域は本島に比べ医療環境が厳しい上に、本島から距離があり患者の搬送は容易ではない。そのため両市に手厚く配送されることになったようだ。

 同様に、町村部でも離島地域は配送が早く、渡嘉敷村、座間味村、粟国村、渡名喜村、南大東村、北大東村、伊平屋村、伊是名村、多良間村、竹富町、与那国町の11町村はすでに高齢者のカバー率が100%を超えている。

那覇市や沖縄市でも6月頭にはカバー率50%超

 これからは今後の予定である。政府による配送計画で、第6クールに当たるのが、5月24日の週および5月31日の週だ。この第6クールに行われる配送で、最大都市の那覇市で高齢者のカバー率が51.32%、沖縄市で51.44%と、50%以上に達する。本島でも国頭村や東村、宜野座村のように北部では100%を超えるところが出てくる。

 6月7日の週および14日の週にあたる第7クールに入ると、那覇市でカバー率が75.80%に達して4分の3を上回り、嘉手納町や北中城村といった本島中部の町や村でも100%に達する。

 最終的には6月21日および6月28日の週にあたる第8クールで県内すべての市町村で高齢者のカバー率が100%を超える量のワクチンが配送される予定だ。計画通りにいけば、遅くとも7月初旬頃までには高齢者向けのワクチンはすべて配送が終わることになる。

 届いたワクチンを政府が目標として掲げる7月末までに打ち終えることができるかどうか。県内のいくつかの自治体では困難とする声があがっているとの報道もある。県が設置を検討する大規模接種会場など、それぞれの自治体がどう取り組むのか問われることになる。

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