新世代、世界のウチナーンチュ 2)タイ国日本人会勤務・嘉手苅紗耶さん 那覇市出身

 

スポーツ観光で沖縄―タイの橋渡し役も視野に

 嘉手苅さんは沖縄県で観光畑を歩んで来られたお父様の影響もあり、小さい時から海外や観光に大変興味があり、卒業後はタイに行くまで旅行社で働いていたように、観光に対して強い情熱がある。「縁があってタイに来てタイの家族と一緒にいるので、今後はこのネットワークも生かして、ただの観光でなくスポーツを通した観光などを行ってみたい」と話されていた。

 今後の観光はただ観光地を回るだけでなく、特別なテーマを持った体験型の観光が注目されるであろう。バンコクは東南アジアで最も早く沖縄との定期直行便が飛んだ都市でもあり、観光資源が豊富である。沖縄も野球やゴルフが活発なこともあり、嘉手苅さん一家がますます沖縄とタイの架け橋になるのも、遠い未来のことではなさそうだ。

「沖縄の若者に海外に行くチャンスを」

 沖縄の若者へのメッセージとして「自分は親の温かい理解もあり『チャンスがあるときに外の世界に出るべき』と背中を押されて海外に行かさせてもらった。海外に出ることにより、環境の違いや、漠然と想像していた理想と現実のギャップなどに驚かされたり、悔しい思いや大きな気付きなど、沖縄にいたらできない、いろいろな体験ができた」と言葉を寄せる。

 嘉手苅さんは、自身が小さい時から家族に海外に行くチャンスをもらっていたように、沖縄県が今後、若い人をサポートするようなシステムを作り、より多くのウチナーの若者にチャンスを与えることができたらいいのに、と考えている。

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