“配信型結婚式”は双方向に進化 離れていても巨大画面で一体感

 

 コロナ禍で結婚式の中止や延期、小規模化を余儀なくされる中、“配信型”結婚式の在り方に新しい動きが出始めている。式場の様子をオンライン視聴参加者向けに中継するだけではなく、オンライン参加者同士でも画面内で会話ができ、リアルとリモートの融合で双方向性を実現。新郎新婦との記念撮影では、会場内の巨大スクリーン上のオンライン参加者も一緒に写真に収まるなど、より臨場感を高めた配信型結婚式の進化に向けた模索が進んでいる。

離れていても一緒にお祝い

 那覇市古島の結婚式場・マリエールオークパイン那覇は3月6日に、リアルとリモートを融合した配信型結婚式を初めて実施した。新郎は平良宗之さん(34)、新婦はのぞみさん(34)。実際の会場では約50人が、オンラインでは約70人が参加した。
 式場舞台に下ろされたスクリーンには、オンライン参加者が映され、リアル会場からも顔を見ることができ「同じ式に参加している」という一体感を持たせる効果を生み出していた。

 音楽ライブや講演会などのイベント配信時は多くの場合、リアルの会場の様子を視聴者が見るのが主で、リモート参加者がスクリーン上といえども会場に“登場”するのは珍しい。これまでにも結婚式の配信はあったが、式場からの中継をいち視聴者として見るものが主流だった。

画面上でカチャーシーも

 リアル式場では新郎新婦との関係性で各テーブルに座席が用意されるのと同じように、オンライン参加者も「地元の友人」「大学の友人」「海外生活時代の仲間たち」などのグループ別で、オンライン上の「部屋」が分けられ、部屋ごとに揃いのTシャツやメイクで参加するなど一体感を楽しんだ。この部屋の中では、参加者同士で話をすることができ、結婚式の楽しみの一つでもある“友人知人同士の再会”も成功させた。

 新郎新婦の座る雛席や親族のテーブルにはタブレット端末が用意されており、オンライン参加者の様子を手元で見ることも可能だ。

雛席に用意されたタブレット端末
テーブルで親戚同士の会話を楽しむ
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