県内景況判断を下方修正 日銀那覇支店

 

 日本銀行那覇支店(一上響支店長)は5日、2月の県内金融経済概況(主要指標は2020年12月)を発表した。足もとの県内景況について、全国的な新型コロナウイルスの感染状況などを踏まえ「厳しい状況にあるなか、持ち直しの動きも一服している」との文言に変更し、20年9月以来5カ月ぶりに判断を下方修正した。

 一上支店長は、県内経済について「観光依存度が高く、全国的な新型コロナウイルスの感染状況や、GoToトラベルの開始や停止の影響を受けて振れが大きい状況となっている」と指摘した。

 下方修正の理由については、「GoToトラベルの押し上げで12月も途中まで持ち直していたが、全国一斉停止となった同28日以降は予約のキャンセルが急増した。主要ホテルの客室稼働率などのデータが11月と比べて悪化したことを踏まえて判断した」と説明した。

 同支店では、県内景況の先行きについても、多くの県で緊急事態宣言の延長が決定したことで厳しいデータが出てくる可能性が高いとして、前月の「引き続き新型コロナウイルス感染症の影響を受けるとみられる」から「感染症の再拡大の影響から、下押し圧力の強い状況が続くとみられる」との表現に修正した。

 ただ、一上支店長は、新規感染者数が減少に転じていることから緊急事態宣言が期限前に解除される可能性があること、今月中旬からワクチン接種を開始する方向で準備が進んでいることなどに触れ「少し長い目で見れば景気が再び持ち直していくことも期待できる」との見解も示した。

 県内主要ホテルの客室稼働率は前月比9.2ポイント減の42.4%。内訳は、那覇市内ホテルが同3.7ポイント減の40.6%、リゾートホテルは同12.4ポイント減の43.4%でいずれも減少した。同支店では、観光分野について、全体と同じく「厳しい状況にあるなか、持ち直しの動きがみられる」から「厳しい状況にあるが、持ち直しの動きも一服している」と下方修正した。

 一方、県内の個人消費については「厳しい状況が続いている」との判断を据え置いた。巣ごもり需要の影響などで家電大型専門店販売額が前年同月比27.2%増となった一方、観光客向けの需要が減りコンビニ(全店舗)同1.7%減となった。

 雇用・所得情勢についても、「ひと頃に比べて悪化している」との判断を据え置いた。12月の有効求人倍率は0.79倍と昨年5月から1倍を割り込む状況が続いているほか、完全失業率も3.99倍と前月より0.97ポイント悪化した。

(記事・写真・図 宮古毎日新聞)

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