表現続られる場所を てだこホールで1月にコンサート

 

 新型コロナの感染が拡大する中、今年8月まではソーシャル・ディスタンスをとるため、客席を半分にして利用料も半額にして貸し出していたが、運営に限界があり9月からは通常に戻したという。

 「9月の制限緩和から、様子を見ながらの貸し出しをしています。感染リスクの話も含めて、かなり慎重に交渉を進めます。通常だと利用の本申請の際に請求をするのですが、現在は数ヶ月スパンで大きく状況が変わることもあるため、2ヶ月前に最終確認をして、できるだけ利用者の方に寄り添うように対応しています」

感染対策検証コンサートも実施

 感染拡大防止ガイドラインは県内外の公共施設の感染防止策なども参考にして独自に作成し、変化していく状況に合わせてスタッフで議論を重ねて「その都度アップデート」している。
 1m以上間隔をあけた座席配置、マスクの常時着用、手指消毒、冷房時の換気、利用者定員の制限など施設利用時の厳守事項を定め、ガイドラインに準じたチェックリストも作成。マスク着用が原則だが、演者の表現上どうしてもマスクが妨げになる場合の特別対応覚書もあり、細かく遵守事項を定めている。

 「100%感染を予防できるという“正解”がないのが現状です。貸し出す側も利用する側も、双方の意識づけをきちんと地道にしていくことが大事だと思います」

独自に作成した感染拡大防止ガイドラインやチェックリスト

 今年7月には感染対策を踏まえた検証コンサートも実施した。案内の動線確認や会場の来場者を半数にした時の音の聞こえ具合、出演者への聞き取りなどを行い、イベント運用にフィードバックしている。

 「多くの人がちゃんとイベントを楽しめる日が早く訪れるといい」と語る土屋さん。「表現をしようとしている人たちの動きを止めたくないですが、公共の場での感染もできるだけ回避したいという葛藤もあります。その中で対策をしながら、とにかく続けていくしかないですね」

<音楽でおともだちに会いにいこう!!~家族で楽しむコンサート~>

・日時:2021年1月17日(日) 16:00開演(15:30開場)
・場所:アイム・ユニバース てだこホール 小ホール
・鑑賞チケット:2000円/1組
・定員:親子24組限定(1組4人まで)
・問い合わせ:098-942-4360(てだこホール管理事務所)
・Webサイト:http://www.tedakohall.jp/

次ページ:
1

2


真栄城 潤一

投稿者記事一覧

1985年生まれ、那覇市出身。
元新聞記者、その前はバンドマン(ドラマー)。映画、音楽、文学、それらをひっくるめたアート、さらにそれらをひっくるめた文化を敬い畏れ、そして愛す。あらゆる分野のクリエイティブな人たちの活動や言葉を発信し、つながりを生み、沖縄の未来に貢献したい、と目論む。

この著者の最新の記事

関連記事

おすすめ記事

  1.  サッカーJ3のFC琉球が、第2次金鍾成(キン・ジョンソン)監督体制下の初陣を白星で飾った…
  2. 今季から琉球ゴールデンキングスに加入したアレックス・カーク(左から2人目)やヴィック・ローら=16…
  3.  FC琉球の監督が、また代わった。  サッカーJ3で20チーム中18位に沈む琉球は1…
  4. 戦前に首里城正殿前に設置されていたバスケットボールゴールを再現した首里高校の生徒ら=8月27日、那…
  5.  8月12日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホール市民交流室は熱気が渦巻いていた。ステー…

特集記事

  1. 再びFC琉球の指揮を執ることになり、トレーニング中に選手たちに指示を送る金鍾成監督=19日、東風平…
  2. ヴィック・ロー(中央)の入団会見で記念撮影に応じる琉球ゴールデンキングスの(左から)安永淳一GM、…
  3. 沖縄県庁  沖縄県は、地域の緊張を和らげようと、4月から「地域外交室」を設置し、照屋義実副知…
ページ上部へ戻る ページ下部へ移動 ホームへ戻る 前の記事へ 次の記事へ