FC琉球上里一将選手 キャプテンの重みと苦しみと
- 2020/12/24
- エンタメ・スポーツ
沖縄のプロサッカーチームFC琉球のJ2昇格2年目のシーズンが終わった。22チーム中16位。勝ち点こそ昨年を上回る50に達したものの、順位は2つ下がって16位だった。
シーズン終了翌日、名護市で行われたでサッカー教室に参加した、FC琉球キャプテン上里一将選手(34)に話を聞いた。
2020年1月「J1昇格!」を目標に、選手、スタッフ、関係者一同護国神社で祈りを捧げた。春季キャンプは天候にも恵まれ順調に進んだが、新型コロナウイルスの陰がじわじわと広がり始めていた。開幕戦こそ日程通り2月に行われたが、やはりその後は休止、再開したのは6月28日で無観客での再開だった。
昨年、ホーム30試合連続無敗記録を打ち立てたFC琉球にとって、力を与えてくれるサポーターのいない試合は、厳しく苦しい展開になる。スタートダッシュにつまずき、その後もチームの歯車がかみ合わず、勝利を手にすることが出来ない。初勝利は8月1日まで持ち越された。
コロナウイルスの影響で、マスコミの取材もネット上のみ、話を聞けるのは1試合2選手と決められていて、敗戦試合の場合は、ほとんどキャプテンの上里一将選手が対応した。「勝つ気持ちを共有できなかった僕の責任」。「みんなで同じ方向を向けなかった僕の責任」と、常に重い荷物を背負い、自分を追い込んでいた。
今シーズンは休止期間を相殺するため試合日程がとても厳しく、中二日、中三日が当たり前になっていた。陸続きのチームとは違い、必ず飛行機に乗って長距離移動を強いられるFC琉球は、体力的、心のストレスも相当で、無理をすれば怪我に繋がり、試合に出られる選手が限られた時期もあった。そんな中でも、上里一将選手は42試合全てに出場し、先発出場も35試合にのぼる。キャプテンとして試合に出ないことはあり得ないことだったのだ。