元祖・空手出版ジャーナリスト 仲宗根源和 沖縄空手の世界⑦

 

 戦後の沖縄はアメリカ統治時代となり昭和47年に本土復帰しますがこの間に空手界で仲宗根源和の名前は聞かれなくなってしまいます。昭和53年に亡くなった後、未亡人による著作「仲宗根源和伝」が発行されました。空手のくだりもわずかに書かれています。貴重な時期に空手界と直接関りを持っていたので空手の資料を所有していることも考えられたが、ご遺族に聞いたところ空手資料は残されていないとのことを沖縄の古書店主から聞きました。

仲宗根源和の著作

沖縄と東京 空手界の架け橋

 仲宗根源和が空手に興味をもち、空手を文献によって伝えたことは空手界にとって重要で貴重なことです。本人はあくまで自分は空手家ではないと言っていました。空手の心得はあったようですが特定の師について空手稽古をすることはなかったようです。

 しかし、これだけの大家と接しての見取り稽古は半端ではなかったはずです。その著作からも空手に対する博識・認識は大層なものでした。仲宗根源和の空手に対する情熱が当時の空手家たちを動かしたこともあるでしょう。個性的な空手家たちを仲宗根源和がいることでつながりを保つことが出来たことかと思います。

 沖縄が誇る空手を紹介、普及して世に知らしめた仲宗根源和は空手界では忘れてはならない貢献者といえるでしょう。

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