琉球王朝で最も悲劇を味わった王 尚寧王の生涯

 

尚寧王が浦添に眠るわけ

 このように、様々な時代背景の点と点が重なり合い、まさかの浦添尚家から時の尚寧王が誕生し、尚寧王だったからこそ、尚寧王の苦渋の中のあの判断だったからこそ、もしかしたら我々は今のような平和な生活を送れているのかもしれない。

 浦添の地から首里へ上がり、激動の時代に翻弄されながらも自国琉球のために自身を犠牲にし、その後も琉球王国を存続させ、今なお琉球・沖縄として世界から愛される島でいられている。

 そう考えると、尚寧王は自分の自責の念に駆られて浦添ようどれに眠っているのではなく、やはり自分が一番落ち着ける故郷の浦添の地で永遠の眠りに着きたかったのでは、と思えてくるのも不思議では無い。

 美術館での展示と合わせて、この機会に浦添ようどれや浦添グスクまで足を運んでみてはいかがだろうか。

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