勝連城跡だけじゃない! 「旧勝連」エリアの見どころ教えます
- 2021/12/9
- 社会
うるま市勝連と言えば真っ先に思い浮かぶのは勝連城跡、そしてその城主阿麻和利(あまわり)だが、他にも数多くの見応えスポットがある。
例えば、与勝半島に隣接する離島群を見てみるだけでも面白い。平安座島、宮城島、伊計島、藪地島が旧与那城町に属していたのに対し、浜比嘉島、津堅島は旧勝連町に属していた
今回はこの後者の2島、浜比嘉島と津堅島を含む「旧勝連」エリアを紹介しよう。
神が移り住んだ島
浜比嘉島は神の島と呼ばれるほど神秘的な島で、島全体に厳かな空気感が漂う。
島南部の山奥には、琉球開闢の神「アマミキヨ」とその夫である「シネリキヨ」が住んでいたとされるガマ「シルミチュー」があり、その拝所へは長い階段を上って行くと辿り着く。
階段下の鳥居から見上げる光景は、まさに天界へと続く道のようだ。
神の島と言えば、多くの人が南城市の「久高島」をイメージすると思うが、アマミキヨはまず久高島に降り立ち、津堅島に移り、そしてこの浜比嘉島のガマに居住したと伝わる。
この二神の亡骸は、浜比嘉島から数十メートル離れた「アマンジ」という小島の「アマミチューの墓」に葬られているという。この二つの島は歩道で接続されているので歩いて訪れることも可能だ。
ニンジン愛に溢れる島
旧勝連のもう一つの有人島が「津堅島」だ。別名「キャロット・愛ランド」と呼ばれるほどニンジンの生産が有名である。
島面積の半分以上はニンジン畑とされていて、島産のニンジンは糖度が高くて瑞々しく、県外や県内のリゾートホテルへと出荷されている。
島のPRにニンジンを大々的に活用しており、あらゆる場所でニンジンをモチーフにしたオブジェに出逢える。展望台、ベンチ、食堂の看板、フェリーにもニンジンキャラクターが描かれている。こうした発見もまた、島巡りの楽しさとなるだろう。
ちなみに13世紀に描かれた琉球國之図には、津堅島が「通見島」と記されており、そのすぐ下に久高島と思われる島が描かれ「有見島(うけんじま?)」と記されている。
アマミキヨが渡ったとされる久高、津堅、浜比嘉、この3島の関係性は実に興味深い。
津堅島へは平敷屋港からフェリーで30分、高速船なら15分で到着する。1日5便も往復で出航しているので、日帰り観光にはもってこいの離島である。