440年余りの伝統「与那原大綱曳」の継承 コロナ禍を乗り越えて
- 2020/11/6
- 社会
綱を曳くのは、東西の代表9名で「形だけでも曳こう」と話していたにもかかわらず、始まってしまえば本気の勝負。
これまで綱を曳くことをしていた綱武士たちも周りで応援にまわる。小綱が揺れ、必死で曳き合い、東西に流れて・・・2分12秒で決着。東(あがり)が勝利し、旗頭は健闘を称え合って美しく舞った。これで神事としての与那原大綱曳は終了。そして、二度とないであろう東西そろってにこやかに記念撮影を行い、来年のこその気持ちを確かめ合った。
今年の綱曳について、与那原大綱曳実行委員長の山内和実さんは「与那原の綱曳きは440年以上も続けられてきた伝統、僕らはそれを継承していく責任がある。ふるさとイベント大賞で内閣総理大臣賞ももらい全国的にも少しは知られるようになった。
来年は今まで以上の大綱曳を
来年は感染症も終息して、多くの人に「つくる」「かつぐ」「曳く」に参加してもらい、今まで以上の大綱曳になるよう願っている」と話した。照屋勉与那原町長も「心配ではあったが、小さくてもできたのはいいこと。与那原大綱曳は町民の融和と団結の象徴。来年は今年の分も含め大いに盛り上がって欲しい」と語った。
先人たちが繋いできた、沖縄与那原の伝統「与那原大綱曳」。園児たちは踊り、小学生は田植え、稲刈りでわらを作り、中学生は金鼓隊(きんこたい)と前舞い(メーモーイ)で参加、こどもからおじぃおばぁまで町民が一体となって綱を作り上げ、誰もが参加できる与那原の誇りだ。昨年は6万人以上が参加し、大きなまつりに成長した。来年こそ、無事開催できるよう願っている。
(なお、2021年与那原大綱曳まつりは8月7日8日予定だが、東京オリンピックの日程次第では変更の可能性もあり)