コロナ禍のなか本格始動 モノレール3両化の成否は…

 

 9月25日、「ゆいレール」を運行する第三セクター「沖縄都市モノレール」は、3両編成の車両の製造を日立製作所が落札したと発表した。契約額は4編成(12両)で49億2500万円だ。2022年度末にまず2編成が納入され、試験運転などを経て23年度初めに営業運転を始める。残り2編成が納入されるのは同年度末で、営業運転に入るのは24年度になるだろう。

 この3両化された4編成は、すべて山口県の日立製作所笠戸事業所でつくられる新造車だ。車両は今とまったく同じ1000形。塗装も首里城のシンボルカラーである「赤」のラインが入った現在のデザインをそのまま踏襲する。ただし、3両になって重さが増えても急な坂をのぼれるように動力を強化したり、緊急脱出用のロープをシューターに変えたりするほか、運転席の後ろの展望席の形が変わるなど、「車内外に微妙な変化はある」(沖縄都市モノレール)のだという。

車両基地・ホームドアも続々発注

 ちなみに、3両化は27年度までに9編成で計画されているが、先頭、真ん中、後ろの車両すべてが新造されるのは4編成だけ。残り5編成はコスト削減のため、先頭と後ろの車両を改造し、真ん中の車両だけ新しく造るのだという。ただ、9編成が3両化されても、緊急時の予備列車として基地に置かなければならないものもあり、実際に走行するのは6編成だ。

 それでも朝のラッシュ時には、輸送力は2両編成の列車とあわせ1時間に3,672人となり、20%増強される。モノレール会社の担当者は、「1日あたりにすると7万7000人運ぶことができる。2030年には1日7万5000人の利用客が見込まれているが、輸送力は十分確保されることになる」と胸を張る。

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宮古毎日新聞

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