「宮古島を歌う2人が共演」 松原忠之さん、下地イサムさんジョイントライブ

 
宮古島を歌う松原忠之さん(右)と下地イサムさん(左)のジョイントライブが開かれた=21日、那覇市のライブハウスOutput(提供写真・喜瀨守昭氏撮影)

 「宮古島を歌う2人による夢の共演」ー。宮古民謡の歌い手、松原忠之さんと宮古島出身のシンガーソングライター、下地イサムさんのジョイントライブ「ミヤコ、みやこ、宮古!」がで21日に那覇市で開かれた。観客は2人による宮古諸島の世界を堪能した。ライブ終了後はサイン会も行われた。27日には、東京公演が予定されている。

 宮古民謡界の大御所である、故国吉源次さんの教えを受けた松原さん。5月にセカンドアルバム「美ぎ宮古ぬあやぐ〜青い海ぬ如ん、太陽ぬ如ん〜」をリリースしている。ライブの第1部では、松原さんが宮古民謡を情感を込めて披露した。

 風もやんだ静かな夜に、愛しい恋人を訪ねていく若者の切ない気持を歌った「伊良部トーガニー」、豊年を祈願して感謝する「豊年の唄」などを熱唱。歌に合わせて観客から自然に手拍子や掛け声が上がり、会場が宮古の雰囲気に包まれた。

宮古民謡を熱唱する松原忠之さん(提供写真・喜瀨守昭氏撮影)

 第2部では、下地さんがソロで登場。厳しく優しかった祖父を歌ったブルース「やっう゛ぃおじぃ」や、祖母への思いを込めた「おばぁ」などを歌い上げ、観客を魅了した。

 曲の合間には、小学校6年の時に三線クラブに所属し、覚えた民謡を聞かせたら祖母が喜んでくれたエピソードなども明かした。軽妙なトークも交え、会場には笑顔があふれた。
 

宮古島の言葉で歌い上げ観客を魅了した下地イサムさん(提供写真・喜瀨守昭氏撮影)

 第3部は、松原さんと下地さんによる共演。下地さんが「とんでもない存在と出会ったと思っている。宮古の空気を携えており、タイムスリップさせてくれる」と語ると、松原さんもトークで応じる息の合った様子で会場を沸かせた。

 「美ぎ宮古ぬあやぐ〜青い海ぬ如ん、太陽ぬ如ん〜」でコラボした子守歌「ばんがむり」、家庭円満の喜びを伝える「家庭和合」などを披露した。最後は、宮古を代表する祝祭歌「クイチャー」で最高潮に盛り上げて、締めくくった。

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