「断じて許されない」 沖縄県議会、米兵性的暴行事件で抗議決議
- 2024/7/10
- 社会
沖縄県議会(中川京貴議長)6月定例会は10日、本会議を開き、米軍兵による性的暴行事件について「断じて許されるものではない」とする抗議決議のほか、意見書を全会一致で可決した。
米軍兵の事案をめぐっては、昨年12月に16歳未満の少女を誘拐し、性的な暴行を加えたとして、米空軍兵の男性を那覇地検が起訴していたことが、今年6月に報道で発覚した。
外務省は、今年3月には事件を把握していたが県への連絡は行っておらず、県側が反発。同様の事件がほかにも複数あったことも判明した。
これらを受け、政府は「被害者のプライバシー保護の観点から可能な範囲」としながらも、被疑者により犯行が行われたと認められる事案は例外なく、県と情報共有するよう運用方針を見直した。
今回、可決された意見書でも、「捜査当局と外務省からの情報提供がなかったことで、県民から疑念を持たれている」と指摘している。
その上で▽被害者への謝罪と完全な補償▽被害者への丁寧な精神的ケア▽米軍構成員などの犯罪事案で、県と関係市町村に迅速な通報ができるよう米側と調整し、断固たる措置を取る▽米軍構成員などを特権的に扱う日米地位協定の抜本改定ーを求めた。