沖縄の景気判断「拡大基調」維持 日銀那覇支店1月
- 2024/1/25
- 経済
日銀那覇支店(小島亮太支店長)は24日、2024年1月の県内金融経済概況(主要指数は23年11月)を発表し、景気判断について「拡大基調にある」との判断を4カ月連続で維持した。個別項目では、公共投資を前月までの「高めの水準で推移している」から「増加している」に引き上げた。
個別項目の個人消費は、「緩やかに増加している」との判断を据え置いた。百貨店やスーパーの販売額(全店舗)は、前年比で7.0%の増加。クリスマス商戦で、アクセサリーや化粧品などのギフト商品がよく売れたほか、オードブルなどの食料品の売れ行きも良かったという。
また、新型コロナウイルスの感染症法の位置付けが昨年5月に「5類」となって以降、初めての年末年始ということもあり、イベント商品に対する支出は総じて積極的だった。
観光の判断は「拡大基調にある」を維持。昨年11月の入域観光客数は、前年比プラス11.9%となった。新型コロナ前の19年比で見るとマイナス幅は1割強に拡大したが、引き続き高水準で推移している。
主要ホテル客室稼働率は、同11月は62.9%、12月(速報値)は56.2%だった。12月は季節的に稼働率が低い月である点を加味すると、決して悪い数字ではないと評価した。
公共投資では、同11月の公共工事保証請負額が前年比プラス78.9%と増加した。投資が旺盛であった中で、足元で一段と増えたと判断した。
小島支店長は、「11月の公共工事保証請負額が大幅に増えた。単月での振れは見られるものの、年度末にかけて防衛関連を中心に大型案件の着工が見込まれている」と予想した。
その上で、「単に公共投資のレベルとして高水準で推移しているだけでなく、(今後の)方向としても右肩上がりであるということで判断を引き上げた」と説明した。