業界垣根越え、支援へ 能登半島地震の被災者受け入れで協議
- 2024/1/12
- 社会
能登半島地震の被災者支援に向け、沖縄ツーリズム産業団体協議会(下地芳郎会長)が12日、那覇市の自治会館で開催された。沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)の下地会長を始め、県ホテル協会や県レンタカー協会、旅行代理店や航空会社の各社の代表者などが一堂に会し、各業界がすべき取り組みなどについて意見交換や確認を行った。
同議会では、県が被災者受け入れの方針を発表。東日本大震災時の支援スキームを参考に▽被災者の宿泊施設などはホテル・旅館業組合と連携し、確保▽被災者の渡航費用往復分の全額負担と宿泊費の一部補助▽県支援対策本部下に「被災者支援ワーキングチーム」を設置し、総合窓口として一連の情報管理ーなどをしていくと表明した。
これらの被災者受け入れ方針を受け、東日本大震災時に生じた事例や課題を挙げながら、全体で意見交換などを行った。
ジャパンショッピングツーリズム協会沖縄支部の若松雅夫JTB沖縄交流営業部長は「(今後は)緊急、被災支援から生活復興のフェーズに変わっていく。彼らが元気を早く取り戻すためにも、例えば、能登半島の宿泊施設の方々を仕事の面も含め、沖縄へ受け入れる対応も必要ではないか」と長期的な支援も視野に入れるべきだと主張した。
下地会長は、「被災者に寄り添って、どのように受け入れをしていくのか、慎重にやっていく必要がある」と述べた。
その上で、県による被災者支援ワーキングチームについて「しっかり被災者とコミュニケーションを取ってほしい。その情報を受けてわれわれが可能な限りできることを広げていければ」と語り、各業界へ支援の協力を呼び掛けた。
県が設置する被災者支援ワーキングチームは15日から相談受付を開始する。対応時間は、平日の午前9時から午後5時までで、問い合わせは(電話098・866・2107)まで。