能登半島地震への支援策を協議 被災者の受け入れも 沖縄県

 
能登半島地震への支援策などを協議した沖縄県の支援対策本部会議=9日、沖縄県庁

 沖縄県は9日、能登半島地震に係わる県支援対策本部会議を開き、現在行っている支援の内容や、今後の対応を協議した。独自の支援として、寒さが厳しい冬の間に支援が必要な被災者を沖縄県内へ避難させることを想定し、民間と連携しながら宿泊などの支援をすることも報告された。

 会議には、玉城デニー知事や各部局長が参加。冒頭、地震で亡くなった犠牲者や災害救援活動中に死亡した海上保安庁の職員に対して、出席者全員で黙祷を行った。

 玉城知事は、「被災地の皆さま、被災者支援に懸命に取り組まれている皆さまの一助となるよう、沖縄県も全庁をあげて支援を行っていく」と強調した。

 支援策として、文化観光スポーツ部からは、東日本大震災時を参考として「被災者受入支援事業(仮称)」を行い、能登半島地震の被災者を対象に県内への避難を手配するとともに、旅費や宿泊費を補助することが示された。

東日本大震災を参考に、被災者の沖縄への受け入れ策を報告した宮城嗣吉文化観光スポーツ部長=9日、沖縄県庁

 

 これに対して、会議に出席していた池田竹州副知事は「(2011年3月11日に発生した東日本大震災時は)4月に向かう時期から、被災者の受け入れが本格化したと記憶している。ただ、今は厳冬期なのでスピード感を持ってホテルや経済団体などと連携し、どの程度の室数が確保できるかについて、速やかな調整をお願いしたい」と指示した。

 

 

 また、保健医療部からは7日に1チーム6人(医師2人、看護師2人、薬剤師、業務調整員)が県医師会から派遣されていることや、保健師の派遣について予算を確保し、車両や食料、通信機器など必要な物資を用意することが報告された。災害医療チームDMATについても、各医療機関で派遣の準備を進めているという。

 このほか、給水車の派遣要請があることが企業局から報告された。県教育庁からは、被災地から生徒を一時的に受け入れるほか、被災地からの転編入学の生徒に対して空き部屋がある学生寮へ優先的に入寮を行う支援策などが示された。企画部からは、今後は被災地自治体から職員の派遣や物資の要請が相次いで行われることが予想されるため、窓口を集約する必要性が報告された。

(記事・写真・動画 宮古毎日新聞)


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