宮古島への電子戦部隊配備で住民説明会を要請

 
沖縄防衛局の伊藤局長(右)に宮古島への電子戦部隊配備で住民説明会を求める文書を手渡す市民団体のメンバーら=13日、嘉手納町

 防衛省が宮古島に配備を計画している電子戦部隊配備について13日、宮古島の市民団体「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」は沖縄防衛局を訪れ、住民説明会を開くよう要請した。伊藤晋哉局長は「現時点で住民説明会を開く予定はないが、宮古島市と緊密に連携を取りながら取り組んで行きたい」と述べるにとどめた。

 同省によると、電子戦部隊は通常時から電波の収集と分析を行うとともに、有事には相手方の電波利用を無力化することで、陸上戦闘をはじめ各種の戦闘を有利に進めることができるという。

 8月末に行った24年度の概算要求で、同省は▽宮古島駐屯地における電子戦部隊の配備に関する駐屯地西側の用地取得▽通信施設の調査、設計等の経費-を財務省に求めた。

 同部隊の配備により、宮古島駐屯地の定員は約720人から760人に増える。相浦駐屯地(長崎県)の第101電子戦隊、健軍駐屯地(熊本県)の第301電子戦中隊の一部が、宮古島に移る。

 市民団体のメンバーらは伊藤局長に対し、「(電子戦部隊の話ではないが、)沖縄市に対しては説明をし、北大東島では住民説明会をしている。宮古島市長からも要請が出ていると思うし、宮古島市議会からは全会一致で説明会を求める意見書が出されていると思う」とも述べた。

 伊藤局長は「宮古島への電子戦部隊配備について、現時点で予定はないが、宮古島市と連携してしっかり対応したい」と繰り返した。

 面談後、市民グループのメンバーは「防衛省は住民に丁寧な説明をすると言い続けているのに、住民が説明会を求めても開催しない。きちんと住民に説明しなければいけないと思う」と強調した。

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