サトウキビの生産振興へ協力を要請

 
照屋副知事(左から3人目)に要請書を手渡す農業関係団体などのメンバー=14日、沖縄県庁

 沖縄県で重要な農産物であるサトウキビについて14日、農業関係団体などのメンバーが県庁を訪れて照屋義実副知事と面談し、生産の振興に向けた協力を求めた。

 メンバーらは照屋副知事に要請文を提出。この中で、サトウキビは小規模・零細な農家が多いこと、燃油価格の高騰や円安などで生産資材価格が高騰し、農業経営を圧迫していることなどを訴えた。

 政府は、近くサトウキビ農家への交付金を決定する。面談で農業関係団体のメンバーらは、交付金や生産支援などを国に要望する際、県が後押しするよう求めた。

 また、製糖工場の老朽化対策や、「沖縄黒糖」を販売する環境の整備に向けても協力を要請した。

 これに対し、照屋副知事は「かなり経済環境が変わってきている。それを踏まえながらポイントを押さえた要請を(国に)していかなければならないと思っている」と述べた。

 サトウキビ農家への交付金は、これまで3年連続で据え置きとなっている。この交付金は、販売価格と国内農家の生産コストの差額を支援する制度のため、砂糖の海外相場が上昇している現状では、政府が交付金決定で厳しい判断をする可能性もあるという。

 ただ、生産資材価格の高騰でコストも上がっていることから、農業団体は交付金の引き上げを求める。また、政府による予算措置で対応可能な生産支援もあり、関係者は「そこの支援策もしっかり確保していきたい」と強調した。

 面談後、JA沖縄中央会の嵩原義信代表理事専務は「サトウキビを継続して生産できる環境作り、増産に向けた支援策、交付金水準の維持を勝ち取りたい」と語った。

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