沖縄電力コーチ・大城直也さん(上)沖縄野球人伝説②

 

 沖縄の30〜40代男性に「沖縄で印象に残っている野球人は誰ですか?」と質問すると、必ずと言っていいほど挙がる名前がある。大城直也。華やかな松坂世代が誕生した1998年、沖縄最強のチームと言われながら、甲子園では1勝もできなかった沖縄水産高校野球部のキャプテンだ。

 大城は現在、40歳。沖縄電力硬式野球部のコーチを務め、毎日選手と共に大きな声を出して練習を行っている。社会人野球の象徴、都市対抗野球の九州大会に向けて練習に励むグラウンドで、11日、話を伺った。

名将栽監督との出会い

 4人兄弟の末っ子として具志川で生まれ、10歳上のお兄さんの影響で小学校2年生から野球を始めた。プロ野球選手を夢見て、少年野球チームの練習後に、家でも毎日兄とTバッティング、とにかくバットを振りまくった。ポジションは外野から始まり、内野も守って、4年生で初めて投手に抜擢、ぐんぐんと実力を発揮した。兄から知恵や技術、戦法を学び、打者一巡抑えれば打たれる気がしないと、中学時代はノーヒットノーランもやってのけた。

 兄に追いつけ追い越せとやってきて負けず嫌いの強気と実力を聞きつけて、中2の時には既に全国からスカウトがやってきた。「君が来たら・・」「是非うちに」「君が必要だ」という甘い言葉に中学生は有頂天。それでも「仲間と一緒に野球をやる。兄と同じ前原高校に行って沖縄で優勝する」と決めていた。

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