地元らしさを追求したデザインとは 上本部学園の校章・制服リニューアル

 

制服「数日間宿泊し、上本部の空気を感じてデザインした」

新デザイン(冬服)

 制服のデザインに従事したのは、ファッションブランドHIGAの比嘉一成さんだ。まず比嘉さんはデザインの依頼を受けた際、上本部という街に時間の流れ方や空気、子どもたちの登下校の様子を観察するため、数日間にわたり具志堅地区(上本部学園周辺地域)に宿泊したという。

 「実際に自然の匂いや色、空気、生活を肌で感じてみました。朝も夜も周辺を歩き、自然いっぱいのみずみずしい空気を吸い、鳥や虫の鳴き声を聞き、子どもたちが登下校する様子など、五感で感じた“上本部”をデザインに落とし込みました」

 まず、新設校であることと比嘉さん自身が感じた「みずみずしさ」と「明るさ」をカラーバランスで表現した。一番に目に入るリボン・ネクタイには、地域の方からの提案で澄んだブルーを使用。

 スカートには、グリーンとモスキーグリーンの2色の緑を組み合わせ、フクギ並木の心地よい緑を再現した。また、よく見ると緑みのある黄色が細く入っているのだが、こちらは上本部地域に昔から自生するシークヮーサーをイメージしている。

 デザインには、上本部の自然の魅力やイメージカラーだけでなく、比嘉さんから子どもたちへのエールも込められている。

 「県内、県外だけでなく世界に向けて活躍する人材が、この上本部学園から輩出されるにふさわしい制服を目指しました。そのためには、明るさの中にも聡明さが滲み出るような、子どもたちがこの制服に袖を通すたびに自信になるような仕上がりになるよう、意識して製作しました」

新デザインとともに、新たな「上本部学園」へ

 学校ではすでに、新デザインの制服を学生らが着用していた。着心地について尋ねると「かっこよくて嬉しい」と笑顔で話した。

 新校章・制服・イメージキャラクターのデザインに小渡校長は「今回デザイン制作を行った城間さん、比嘉さんはおふたりとも県内外で活躍する著名なデザイナーさんです。上本部学園から卒業する子ども達も、おふたりのように羽ばたいてもらいたい」と期待を語った。

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