ひとり親世帯へキャンプ体験支援 佐喜真さん夫婦

 

ひとり親世帯にキャンプ体験を提供している佐喜真庸市さんと菜々子さん夫婦(左)

 「子どもの体験活動格差をなくしたい」ー。キャンプブームが叫ばれる一方で、経済的理由による子どもの自然体験活動格差が生じている今、キャンプインストラクターの佐喜眞庸市さん、菜々子さん夫婦がひとり親世帯へのキャンプ体験「CCP(Camp-connect-projectーキャンプつなげるプロジェクト沖縄)」を提供している。

体験活動を諦めている子や世帯をサポート

 令和3年9月、文部省により「経済的状況に関わらず、幼少期の体験活動は子の自尊感情を高める」という調査研究結果が報告された。しかし全ての子が等しく体験活動ができない現状がある。菜々子さんは「経済的・物理的・身体的理由等によって体験活動を諦めている子や世帯が多く存在する」と指摘する。

 沖縄県は10代の妊娠・結婚、DV相談件数、世代別離婚率が高く、貧困の連鎖が社会問題として長く課題とされる中、県内のひとり親世帯は年々増加している。うち、母子家庭は父子家庭の4倍になる。「体験活動やキャンプをしたくとも、準備や子ども達の日々のケアを考えるともう手一杯」。菜々子さんの友人であり、ひとり親世帯の母親もその一人だった。 

 キャンプブームによって多くの家庭が自然体験を楽しむようになった一方で、さまざまな事情から一緒に参加できない人がいるかもしれない。そう考えた菜々子さんは、そのような家庭や子どもたちのサポートができないかを夫・庸市さんに相談した。沖縄県キャンプ協会の役員でもある庸市さんは、思いに共感。こうして「ひとり親世帯に向けたキャンプ体験」がスタートした。

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