【沖縄県知事選】玉城氏が政策発表「辺野古新基地建設の反対貫く」

 

MICE施設の着工に意欲

必勝に向けてガンバロー三唱する玉城氏(中央)と支持者ら=8月17日、那覇市の八汐荘

 ④の安心・安全な沖縄の実現では、米軍基地を含む環境調査による汚染源の明確化やヘイトスピーチ条例の制定、医療体制の構築や物流コストの軽減による離島振興などを挙げた。⑤の自然環境、文化関連では国立自然史博物館の誘致や犬猫殺処分の廃止、首里城復元プロジェクトの推進などに取り組むとした。

 ⑥の経済振興では、コロナ収束後の観光目的税(仮称)の導入による街並みの保全や人材育成、地域資源を活かした「稼ぐ力」の強化による県民所得の向上、米軍基地返還跡地の活用による雇用の増加などを推進するとした。また、1期目で建設に着手できなかったMICE施設について触れ、「3万平方メートル規模を計画していましたが、一度白紙に戻して見直さないといけなくなりました。民間資本を活用するPFI手法を使うために関係業界と意見交換し、2期目には必ず実現させたい」と強調した。

辺野古移設「あらゆる手段講じる」

 質疑応答では基地問題について多くの質問が上がった。辺野古移設を巡って県と国の間で訴訟が繰り返される中、移設を止める具体的な手法を問われた玉城氏は「ワシントン駐在事務所を通じて米国の議員や補佐官と意見交換をしていますが、(辺野古は)難しい工事が予想されることなど、日本政府からもたらされなかった事実がいくつも明らかになっています。あらゆる手立てを講じることで、新基地建設を止めることは可能であると断言します」と語気を強めた。

 会見の冒頭には、陣営の選対本部長を務めていたが、今月上旬に急逝した前県議会議長の新里米吉氏を偲び、黙祷が行われた。

玉城デニー(たまき・でにー)

1959年10月13日、旧与那城村(現うるま市)出身。本名・玉城康裕(やすひろ)。上智社会福祉専門学校卒。ラジオパーソナリティーを経て2002年に沖縄市議に初当選。09年から衆議院議員を務め、翁長雄志前知事の死去に伴う18年の県知事選で初当選した。

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長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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